節目を記念する周年事業
平成18(2006)年3月27日に名寄市と風連町は合併し、新しい「名寄市」となりました。その10年後、平成28(2016)年3月に市制施行10周年記念式典をEN-RAYホールで開催し、もち・星・ひまわりをデザインした新しいカントリーサインを発表しました。そして来る令和8(2026)年3月、合併から20周年を迎えようとしています。その節目の年に、新たな市史である名寄市史(新市版)の発刊、記念式典などが予定されています。
さて、10年ごとの節目で行われる「周年事業」、過去にはどんな催しが行われていたのでしょうか。
合併前も旧風連町(1899年開拓始まり)・旧名寄市(1900年開拓始まり)では節目に周年事業が行われてきました。いくつか挙げると、風連町の80周年(昭和54〈1979〉年)では記念事業として町営球場が建設され、ノンプロ招待野球大会が開催されました。90周年(平成元〈1989〉年)には風連町歴史民俗資料館とB&G風連海洋センターの建設、「北海道中ひざくりげ」の公開録画などが行われています。
名寄市では昭和35(1960)年に60周年記念事業として「近代科学防衛展」を名寄公園を中心に開催し、装甲車やヘリコプターなどが展示されました。80周年(昭和55〈1980〉年)には第1回「名寄のおどり」を開催、2500人が参加して西1・3条通、南5・6丁目通に大きな踊りの輪ができました。その後、なよろのおどりは毎年恒例行事となっています。
今回の市史の執筆期間である平成期に入ると、1999年に風連町、2000年に名寄市が開拓100年事業を行っています。風連町では、平成11(1999)年7月4日に「,99スタジアムLIVE inふうれん」と題して人気ロックバンド「ハウンドドッグ」のコンサートを開催しました。会場となった町営球場には町内外から3500人の観衆が詰めかけ、その熱唱に会場は大変盛り上がったようです。9月5日にはふうれん望湖台において3年に1回開催されてきた鯉まつりが100周年記念「きたれ風・恋・人たちよ 鯉まつり」と題し盛大に開催され、水を抜いた湖で泥まみれになって鯉を追いかける姿は多くの観客を楽しませました。他にも9月10日に「風連町100周年記念式典」が福祉センター大ホールで開催され、「詩劇 語り継ごう・風連の歩み」の上演とともに風連の歴史に思いをはせました。翌11日にはSTVラジオ公開生放送「ウィークエンドバラエティー日高晤郎ショーinふうれん」が福祉センター・中央公園を会場に行われ、風連町の魅力、もち米の里を全道にPRしました。
名寄市では、平成12(2000)年5月21日にスポーツセンターにおいて「NHKのど自慢」が開催されました。前日の20日に予選会が開催され、抽選で選ばれた250組が熱唱。それを勝ち抜いた20組が翌日の本戦に出場し、その歌声が全国のお茶の間に届けられました。ゲストは演歌歌手の山川豊さん・長山洋子さんでした。8月17日、18日には「大相撲名寄場所」が開催され、スポーツセンター内に設置された土俵に300人の力士が集結しました。当時の人気力士、横綱 貴乃花は残念ながら出場しませんでしたが、横綱 曙、武蔵丸が来名し、真夏の名寄で熱い取り組みが開催されました。他にも、7月9日、浅江島公園野外ステージで開催の市民参加野外歴史劇「ピヤシリ賛歌」が上演され、8月1日には「名寄市開拓100年記念式典」がスポーツセンターで開催、功労表彰受賞者ら約1000人が出席し、先人の苦労に感謝し、2世紀に向かって名寄の発展を誓いました。
さて、ここで市民の皆様にお願いです。名寄市・風連町において様々な「周年事業」が行われました。その当時のパンフレットや写真など、寄贈してもよいというものがありましたら、ぜひお持ち寄りください(重複している場合は申し訳ありませんがお断りする場合もあります)。よろしくお願いします。(金田)
当連載は、市史編さん室職員の担当者が回ごと交代で執筆します。
問い合わせは、名寄市総務部市史編さん室(電話01654③2585直通)