名寄・風連スポ協、Nスポ 3者が基本合意して署名 組織統合検討代表者会議 設立準備委で作業 2025年度スタートへ 部活動地域移行は受け皿に

【名寄】

組織統合を基本合意した会議に出席した加藤市長、
吉田会長、日根野会長、遠藤貴広Nスポ副会長

一般社団法人名寄市スポーツ協会(吉田肇会長)、風連町スポーツ協会(日根野正敏会長)、Nスポーツコミッション(会長・加藤剛士市長)の組織統合検討代表者会議が、22日午後3時からふうれん地域交流センターで開かれた。3者が統合することを基本合意して署名するとともに、新組織名は「Nスポーツコミッションなよろ」に。2025年度から運営をスタートさせるため、設立準備委員会を設置して作業を進める。
課題解決に向けて行政と民間の体育・スポーツ組織を統合して方向性を一本化し、競技団体などの意見を施策に反映できる仕組みづくりを構築しようというもの。
会議で加藤剛士市長は「令和4年7月にスポーツ団体組織統合検討会議を立ち上げ、発展的な統合に向けて鋭意検討していただき、この度、基本合意が図られ、新たなスタートを切る運びとなった。新しく生まれ変わる組織では3団体の活動を継承して盛り上げたい」などと挨拶した。
市側が組織統合に向けた今後の進め方を提案。3団体と市から推薦される委員で構成する新法人設立準備委員会(各団体から2人程度で最大8人)を立ち上げ、目的や資金、人員配置、実施事業、など必要事項を決定していく。
新組織は、名称を「Nスポーツコミッションなよろ」とし、事務所はスポーツセンター内とする。組織内には、競技団体や賛同企業会員の一般会員による「スポーツ団体協議会」、少年団やジュニアクラブのジュニアスポーツ会員による「ジュニア育成協議会」、専門委員会を設置し、各会員の意見を反映させた事業を展開していく。
また、3団体が取り組んでいる業務を統合後も当面継続することに加え、新組織では「運営資金の調達」「中学運動部活動の地域移行」「ジュニア育成の新たな環境構築」「風連地区スポーツ施設指定管理の検討」の業務も新たに行う。
事務局は9人体制とする意向で、専務理事兼事務局長をはじめ、施設管理、スポーツ振興、広報営業、総務管理の4部門の人員を配置する。施設管理部門以外の人員は地域おこし協力隊制度などを活用して採用する考え。
25年度からのスタートを計画しており、市は「来年4月にスタートさせる場合、2月には法人を設立する必要があるため、提案内容をたたき台に連携しながらスピード感を持って進めたい」と協力を求めた。
提案内容を確認後、日根野会長が「予算を確保した中で、各団体の長所を抽出した事業展開をしてほしい」とし、加藤市長は「外部資金を活用して予算確保に努め、それぞれの取り組みを踏襲し、活動を尊重しながら進める」と伝えた。
吉田会長は、名寄市スポーツ協会の事情により、当初の予定よりも統合合意までに時間がかかったことを陳謝し、「団体数が多く意思統一が難しかった。また、平成9年に苦労して法人化した思いも残っていたが、評議員会で満場一致で統合に合意した」と説明した。
加藤市長は「総合してからが本当のスタート。3団体の思いをしっかりと継承しながら前向きに進める」とした。
3団体の代表者が基本合意署に署名。その後の記者会見で加藤市長は、新組織の新たな業務に盛り込んでいる部活動の地域移行について「小学校から高校までの一体的な運営を基本とし、地域団体、学校、市教委などと連携しながら受け皿になることが重要と考えている」と話した。

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