【名寄】
一般道道688号名寄遠別線の全線開通予定が、2025年度から4年延期され、29年度の見通しとなった。未完成区間の地滑り対策工事が難航していることが要因となっている。
同線は、名寄市砺波から幌加内町母子里、同町蕗の台を経て、遠別町市街地に至る延長90km。整備によって、留萌地域北部と上川地域北部を結ぶことで災害時の代替路形成、緊急高次医療機関への搬送路確保、農林水産品の流通支援などに寄与するとしている。
現在、幌加内町・遠別町境界~遠別町正修間の7.8kmが未開通で、北工区(遠別側)1.5kmと南工区(幌加内側)1.4kmの計2.9kmは路盤などが未完成だ。
現時点で、北工区は宇遠別トンネル舗装など。南工区では管渠・函渠(かんきょ)5カ所などの工事が残っている。
24年度は、北工区で宇遠別トンネル内部と道路部の舗装工、トンネル照明用の電気通信設備工。南工区では宇遠別トンネル名寄市側坑口手前の工事用道路工、地滑り対策工5カ所を行っている。
また、25年度以降、宇遠別トンネル名寄市側坑口付近に函渠2カ所を建設予定としている。
計画では25年度の全線開通を目指すとしていたが、南工区の管渠・函渠5カ所の工事が数年にまたがるととともに、未完成区間の地滑り対策工事が難航しており、対策工事が終わらなければ道路工事には入れない状況であることから、全線開通予定時期が4年延期し、29年度となる見通しが分かった。
21日に行われた中野秀敏道議会議員と名寄市の政策懇談会の席上で、中野道議が明らかにした。
総事業費は150億3千万円で、国8割、道2割の負担。工事用道路の延伸、トンネル掘削工法の変更、地滑り対策の範囲拡大、資材・労務単価の上昇などに伴い、19年度時点に比べ19億3千万円増となったが、工期の延長によってさらなる増加が見込まれる。
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