名寄消防出初め式 住民の信頼と負託に応える 新時代に即した消防団として歩む 名寄駐屯地音楽隊ステージも楽しむ

【名寄】

「令和7年名寄消防出初め式」が、13日午後2時からエンレイホールで行われ、無火災と市民の安全・安心に願いを込めた。
名寄消防署(谷口直寿署長)、名寄消防団(宮下昌樹団長)が主催。団員、職員、来賓、地域住民ら約100人が出席。
式典では、北海道消防(知事)表彰や上川北部消防事務組合定例表彰など、各種表彰・感謝状の伝達・授与が行われ、団員の長年にわたる防災活動をたたえた。
上川北部消防事務組合管理者の加藤剛士市長は「近年の甚大化、頻発する土砂災害、風水害、巨大地震などの発生が懸念される中で、災害現場の第一線で活躍している消防に対する市民の期待はますます深まっている。名寄市でも計画的に消防機械・装備の充実を図るとともに、自主防災組織の育成、防災訓練・研修会など、防災減災に力を注ぎ、災害に強い快適で持続可能なまちづくりを進めている。消防職・団員の皆さんには、市民が安心して暮らせる名寄市の実現へ一層の尽力を願いたい」と告示。
遠藤豊明上川北部消防事務組合消防長が「地域住民の防火に対する意識高揚を図るとともに、救急体制のさらなる充実・強化を図り、住民の皆さんに対する応急手当についてもさらなる普及に努力していきたい。消防事務組合としても、消防力の充実強化のために、団職員の担い手確保や施設・装備を計画的に整備し、複雑多様化する災害に対応すべく、地域特性を踏まえたより実践的で効果的な訓練に取り組み、持続可能な消防組織を構築していきたい。引き続き、あらゆる災害に対して万全な体制を構築していただくよう、さらなる努力と精進を期待したい」と訓示。
来賓を代表し、中野秀敏道議会議員、山田典幸市議会議長が祝辞を寄せた。
消防団の取り組み発表では、本部分団の高橋秀伸団員が、山岳遭難者発生時の消防団の役割や、過去に発生した事例からの学びについて触れ、発生の7割以上がピヤシリ山で、根曲がり竹が旬を迎える6月に集中していること。入山した箇所により、遭難者のおおよその行動が推測できることなどを説明。
続いて、団本部の佐々木史帆団員が、女性消防団員(16人)の取り組みについて、春季消防訓練での消防ポンプ取り扱い訓練、なよろ産業まつりでの防火思想普及活動などを紹介した。
式の最後に、宮下団長が「近年の消防を取り巻く環境は大きく変化し、地域防災の中核を担う消防団は、火災のみならず複雑、多様化する災害に対応することが求められている。日頃から地域に密着し、住民の信頼と負託に応え、新時代に即した消防団として歩みを続けていきたい」と変わらぬ支援、協力へ理解を求めた。
式終了後、名寄駐屯地音楽隊による「出初め式新春スペシャルステージ」。「陽光を背に」「糸」「ヤングマン」など、迫力の演奏を次々と披露。アンコールにも応えるなど、新春を華やかに彩った。
また、午後1時からは消防の広報啓発コーナーも開設。屋外では消防車、救急車などの車両展示。屋内では救助資機材の展示や消火体験、AED体験などが行われ、多くの親子が体験し、消防活動の一端に理解を深めた。
表彰を受けた団員・職員は次の通り。
◇北海道消防表彰(知事表彰)▽30年勤続=百武学(本部分団長)、伊藤賢一(消防署消防司令)▽20年勤続=北野雅嗣(第4分団部長)、清水亮(同団員)▽10年勤続=鈴木哲己(第2分団班長)、米澤尚弘(本部分団員)、下浦雅弘(同団員)、幕田芳章(第1分団員)、西牟田純基(第3分団員)、松本和俊(第4分団員)
◇上川北部消防事務組合管理者表彰▽30年勤続=伊藤賢一▽20年勤続=北野雅嗣、清水亮、高嶋元治(消防署消防司令補)▽10年勤続=酒井香織(団本部部長)、下浦雅弘、幕田芳章、西牟田純基、森田羊史(第3分団員)、川端孝幸(同団員)、松本和俊
◇北海道消防協会定例表彰▽功績章=島田敏朗(第4分団副分団長)▽30年勤続=伊藤賢一▽20年勤続=北野雅嗣、清水亮、高嶋元治▽10年勤続=酒井香織、下浦雅弘、幕田芳章、西牟田純基、森田羊史、川端孝幸、松本和俊、西山佳吾(消防署消防士長)
◇北海道消防協会上川地方支部名寄分会定例表彰▽25年勤続=越孝則(第4分団班長)、山田和邦(同団員)▽5年勤続=山本良人(第2分団員)
◇名寄消防後援会感謝状▽25年勤続=越孝則、山田和邦▽20年勤続=北野雅嗣、清水亮▽10年勤続=酒井香織、下浦雅弘、幕田芳章、西牟田純基、森田羊史、川端孝幸、松本和俊▽5年勤続=山本良人

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