トロッコ王国美深 寒さに負けず乗車楽しむ 初日は季節外れの降雪 今シーズン営業スタート

【美深】

 美深町仁宇布地区の観光名所「トロッコ王国美深」が4月29日、今シーズンの営業をスタート。オープン初日は風が冷たく、雪も降るという悪天候だったが、観光客や仁宇布小中学校の子どもたちが寒さに負けず、トロッコ乗車を楽しんだ。
 同王国は、旧国鉄美幸線(美深~仁宇布間、1985年9月17日廃止)のうち、仁宇布駅跡~高広の滝付近(延長約5km)の路盤や橋りょう、レールを活用し、98年7月4日に開国。NPO法人トロッコ王国美深(橋本秀昭理事長)が運営している。
 最大の特徴は、コースが森林のトンネルであり、季節によって風景が変化。自らトロッコを運転できるユニークさで好評を得ている。例年、道内外に加えて海外からも観光客が足を運び、リピーターもいるなど、道北の観光スポットとして成長している。
 オープン初日は雪が降り続き、風も冷たいという悪天候に見舞われたが、美深町民限定で無料開放した。
 午前10時50分から駅舎前でオープニングセレモニーを開催。仁宇布小中学校の児童生徒、保護者、教職員たちを招待した。
 橋本理事長は「4月12日から除雪作業を実施し、オープンに間に合うようスタッフ一同、努力してきた。初日はあいにくの天候となったが、これからも多くの方にトロッコに乗ってほしい」と挨拶した。
 来国者たちはスタッフからコースや注意事項などの説明を聞いた後、早速、トロッコに乗り込んだ。
 コース周辺には雪がまだ残っており、季節外れの降雪も体感することになったが、寒さに負けず、トロッコに乗りながら春の森林を眺めていた。
 神奈川県出身で、今年4月から仁宇布小中学校に山村留学している宮川悠世(ちかせ)さん(中学1年)は「寒かったけれど、自然の中でトロッコが走っているところが楽しかったです」と語っていた。
 今シーズンはトロッコ15台で運用し、10月19日まで無休で営業する予定。積雪や大雨など荒天の場合は運休することがある。
 入国受付時間は午前8時半から午後4時まで。午前9時から1時間おきに運行するため、出発15分前までに入国手続きを。
 料金は大人1800円(一人の場合は2000円)、中高校生1400円、小学生800円。幼児は無料。
 トロッコを運転するには普通運転免許証が必要。乗車の予約も受け付けている(予約なしでも乗車可能)。
 問い合わせ、予約は同王国(01656②1065)へ。

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