モーターらしき金属部品混入 名寄地区衛生施設事務組合、破袋機破損で処理停止 2年前の鉄アレイ事故に続いて 再度、適正分別徹底を呼びかける

【名寄】

名寄地区衛生施設事務組合が管理する炭化センターで16日、搬入された炭化ごみに混入した鉄製のモーターらしき金属部品により、破袋機の回転刃が破損する事故が発生した。現在、処理運転を一時停止している状況。2022年12月に鉄アレイの混入で同様の事故が発生しているため、同組合では「またか」と憤りを感じており、「今一度、適切な分別を徹底してほしい」と呼びかけている。
破袋機は、搬入されたごみの袋を回転刃で破って中身を出すための機械で、この作業は処理するための最初の工程。
組合によると、16日午前10時ごろ、回転刃の破損によって破袋機が緊急停止した。確認したところ、炭化ごみに紛れ、電気製品もしくは産業用機械(自動車など)などに使用されている長さ約20㎝、横幅約15㎝、重さ約3㎏の鉄製の小型モーターらしき金属部品が、回転刃に挟まっていたとのこと。
これが原因となって円盤型の回転刃が折れて破損したため、ごみ処理が緊急停止。現在、炭化ごみは受け入れているものの、処理運転は一時停止しており、復旧に向けた応急措置と詳細の点検作業を急ピッチで進めている。
センターは名寄、美深、下川、音威子府の広域ごみ処理施設で、受け入れているのは炭化ごみのみ(生ごみや紙類など)。組合では「収集業者が搬入したごみか、個人・一部事業者が直接搬入したごみかは不明で、特定も難しい」と話す。
3日から14日にかけて施設運転を停止し、点検・修繕を行い、再運転2日目に発生した事故で、「特殊作業を除き、職員で点検や修繕を行い、維持管理費用を抑える努力をしている。修理には800万円から1000万円程度かかる可能性があり、点検・修繕を合わせると約1600万円になることに加え、今回は点検・修繕を終えた直後であり、職員もがっかりしている」と肩を落とす。
また、22年の鉄アレイ混入に続く破損事故で、組合は「鉄アレイの事故以降は分別意識も向上して落ち着いていただけに、残念であると同時に、『またか』と思った」と憤りを感じている。
さらに、最近では衣類やタオルなどの布製品混入も目立つため、「炭化センターは焼却施設ではない。布製品なども破砕機やベルトコンベアなどの故障につながるので、あらためて適切な分別を確認していただき、徹底してほしい」と強く呼びかけている。

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