BOOK LAB.
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BOOKLAB.書籍紹介 氷
アンナ・カヴァンという作家がいた。不安定な心理状態、激しい痛みを伴う脊髄の疾患に冒された彼女の壮絶な人生は、常用していたヘロインとともに語られることが多い。生前ほとんど注目されることもなかったらしいが、今回紹介する、彼女の最後の長編作品『氷』は傑作と呼ばれ、今もなお読み継がれている。
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BOOKLAB.書籍紹介 YASUJI東京
杉浦日向子(1958–2005年)は、漫画家としてデビューしたのち、江戸風俗研究家としても数多くの著作を残した作家である。
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デリダ 脱構築と正義
すごく、難しい時代になってしまったと思う。
情報過多のSNS時代、様々な人の意見が世に溢れるようになった.誹謗中傷が飛び交う中で燦然と輝く、「言語化」という言葉。ご覧の方もよく見聞きする言葉だと思う。 -
BOOKLAB.書籍紹介 人はなぜ「美しい」がわかるのか
美術作品を前に、作者やタイトル、そして作品の説明などの情報をなにも与えられず、「自由に鑑賞してください」と言われて、本当に自由に鑑賞できる人はどれほどいるだろう。なにかを感じ取ったとしても、それが“正しい”見方なのか、ほかの人はどう思っているのか、気になってそわそわしてしまう人のほうが多いかもしれない。
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BOOKLAB.書籍紹介 社会は「私」をどうかたちづくるのか
「自分」というものの存在を認めることなしに生きていくことは簡単ではない。中世、小規模な国や農村で一生を過ごす人々にとって、規範、道徳、自身の役割は全て所属するコミュニティの伝統が作り上げていた。
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BOOKLAB.書籍紹介 ひとかけらの木片が教えてくれること:木材×科学×歴史
生木の肌を思わせるクリーム色の表紙には表、背、裏表紙にかけて形のさまざまな木の欠片が並んでいる。表紙に写っている木片は実寸大ではなく、実際には1mm~3mmほどのごく小さなものなのだという。
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BOOKLAB.書籍紹介 カラマーゾフの兄弟
「好きな本はなんですか?」読書家同士が一度は交わすコミュニケーションである。そのコミュニケーションにはもちろん、相手がどのような本を読んでいるかという関心だけでなく、自分の関心領域にどれほど近いか、次なる話題になり得るか、価値観がどれだけ自分と近いか、など様々なことを探る意味も含まれている。
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BOOKLAB.書籍紹介 虫を描く女(ひと):「昆虫学の先駆」マリア・メーリアンの生涯
本書は2002年に出版された『情熱の女流「昆虫画家」 メーリアン波乱万丈の生涯』を復刻したものだ。本書の主人公マリア・シビラ・メーリアン(Maria Sibylla Merian、1647〜1717)は17世紀ドイツ、そしてオランダを拠点に活動した画家である。
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BOOKLAB.書籍紹介 これは水です
著者:デヴィッド・フォスター・ウォレス(訳:阿部重夫) 出版社:田畑書房 出版年:2018年 「Stay hungry, Stay foolish!」 かのスティーブ・ジョブズが2005年のスタンフォード大学卒業式にて行ったスピーチは、彼の野心的な言葉にて閉じられた。そのスピーチは現在でも伝説として語り継がれ、Youtubeなどのネット媒体でも多くの人の心を動かし続けている。 しかしアメリカ・タイム誌が発表した「歴代ベスト卒業スピーチリスト」という少々ニッチなランキングにて、ジョブスのスピーチは少なくとも、一番上には表示されていない。ジョブスの下にもウィンストン・チャーチルやジョン・F・ケネディなど錚々たる名前が軒並み連なっている。…
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BOOKLAB.書籍紹介 未来をつくる言葉:わかりあえなさをつなぐために
本書の冒頭、著者のドミニク・チェンは自身の娘が生まれた時に自分の死が「予祝」された感覚を回顧している。新たな命が生まれる瞬間に、自身が死を含む命のサイクルの中に位置付けられたかのような名付けがたい感覚だったという。
