BOOK LAB.
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BOOKLAB.書籍紹介 虫を描く女(ひと):「昆虫学の先駆」マリア・メーリアンの生涯
本書は2002年に出版された『情熱の女流「昆虫画家」 メーリアン波乱万丈の生涯』を復刻したものだ。本書の主人公マリア・シビラ・メーリアン(Maria Sibylla Merian、1647〜1717)は17世紀ドイツ、そしてオランダを拠点に活動した画家である。
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BOOKLAB.書籍紹介 これは水です
著者:デヴィッド・フォスター・ウォレス(訳:阿部重夫) 出版社:田畑書房 出版年:2018年 「Stay hungry, Stay foolish!」 かのスティーブ・ジョブズが2005年のスタンフォード大学卒業式にて行ったスピーチは、彼の野心的な言葉にて閉じられた。そのスピーチは現在でも伝説として語り継がれ、Youtubeなどのネット媒体でも多くの人の心を動かし続けている。 しかしアメリカ・タイム誌が発表した「歴代ベスト卒業スピーチリスト」という少々ニッチなランキングにて、ジョブスのスピーチは少なくとも、一番上には表示されていない。ジョブスの下にもウィンストン・チャーチルやジョン・F・ケネディなど錚々たる名前が軒並み連なっている。…
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BOOKLAB.書籍紹介 未来をつくる言葉:わかりあえなさをつなぐために
本書の冒頭、著者のドミニク・チェンは自身の娘が生まれた時に自分の死が「予祝」された感覚を回顧している。新たな命が生まれる瞬間に、自身が死を含む命のサイクルの中に位置付けられたかのような名付けがたい感覚だったという。
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BOOKLAB.書籍紹介 細雪
谷崎潤一郎、『細雪』。彼が惚れ込んだ関西地方の景色や風景や、当時の上流社会の絢爛たる生活を四季折々に描きこんだ、大長編作品である。当時、文芸作品を読まない昭和天皇も愛読したとされる。彼の代表作であり、かつ日本近代文学の最高傑作とも名高い作品である。
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BOOKLAB.書籍紹介 おいしくってありがとう 味な副音声の本
『おいしくってありがとう 味な副音声の本』は、フードエッセイスト・平野紗季子による人気ポッドキャスト『味な副音声 ~voice of food~』をもとに編まれた対談・エッセイ集だ。番組の配信200回を記念し、その中から選りすぐりの33の放送を書き起こしている。音声メディアならではの空気感ややりとりの温度が紙の上に移され、耳で聴くときとはまた違う、言葉の細部まで味わえる一冊だ。
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BOOKLAB.書籍紹介 バトラー入門
ジェンダーという言葉を聞くと、そのわからなさや多義さや曖昧さに途方に暮れ、ひょっとすると蕁麻疹が出るような気持ちになる人は割合いるのかもしれない。本書名にある「バトラー」とはアメリカの文学者ジュディス・バトラーのことであるが、もしバトラーの本を読んだことも、さらに言えばその名前を知らなくても、ジェンダーというこの「厄介で」あまりにも身近な問題に対して手を伸ばすとっかかりになるだろう。
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BOOKLAB.書籍紹介 手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)
日本文学において、太宰治の存在の大きさはいうまでもありません。彼の作品のいくつかに、彼の周りにいた女性の存在が大きく関係しておりました。
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BOOKLAB.書籍紹介 ウォード博士の驚異の「動物行動学入門」動物のひみつ 争い・裏切り・協力・繁栄の謎を追う
集団を成し、ほかの個体と関わり合って生きる生物のことを、人間に見立てて「社会的」と呼ぶことがある。
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BOOKLAB.書籍紹介 平熱のまま、この世界に熱狂したい 増補新版
主観的にしろ客観的にしろ、誰しも弱さを抱えて生きている。そのことを否定するのは難しいのではないか。では、その弱さを「弱い」という価値のまま過ごすことのできる人はどれくらいいるのだろうか。文筆評論家でエッセイストの宮崎は自身の弱さに向き合うようなエッセイを記した。
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BOOKLAB.書籍紹介 競売ナンバー49の叫び
やっぱり、本を読むって、格好いいと思う。しかもそれが、難しい本だと、なおさら格好いいと思う。冒頭から身も蓋もないことを書いたのは、今回取り上げる本の作者がまさしく、世界中で「読んでいたら格好いい」、そして「読んでいないのに読んだふりをする」として、有名な本の著者だからである。
