統合議論を心配する声も 名寄体育協会の動き鈍く 風連町スポーツ協会が総会で報告

【名寄】

統合の協議状況なども報告した風連町スポーツ協会の総会

名寄市風連町スポーツ協会の定期総会が、27日午後6時からふうれん地域交流センターで開かれた。日根野正敏会長は、Nスポーツコミッション(会長・加藤剛士市長)、一般社団法人名寄市体育協会(吉田肇会長)との統合協議に触れ、名寄協会内での議論が難航している状況を説明する一方で、「2月に代表3者で統合することを再確認した」と報告した。
総会には加盟団体(8団体)の代表者などが出席。日根野会長が「皆さんには風連協会として統合することに理解をいただき、令和5年度中の統合が目標だったが、協議がスムーズに進んでいない」と説明し、「統合協議とは別に、本年度も風連協会として活発に活動できるよう協力してほしい」と挨拶した。
 本年度の事業計画では、6月に市民パークゴルフ大会と会長杯パークゴルフ大会、10月に協会表彰授賞式、11月にトランポリン競技大会を開催することに決めた。
 任期満了に伴う役員改選では全員が留任となった。
統合に向けた協議状況で事務局は「報告できるまでの進展がない」とした上で、「名寄協会の理事会と評議員会で賛否が分かれ、統合議論が前に進んでいないとの話を聞いている」と説明した。
 出席した団体関係者からは「いつまでに統合のめどがつくのか」との質問が出され、事務局は「他の組織内の議論には介入できない。だが、6月の総会に向けて議論が活発になると考えている」と答え、名寄協会の動きが今後の統合協議の鍵を握るとした。
風連協会を代表して検討委員会に参加している委員から「6月中に名寄協会が一定の方向性を出すと聞いている」との発言もあった。
他の出席者からは「子どもたちが活動しやすい環境を考えることが最優先」「ジュニア育成の環境を早く整えてほしい」と訴える声も出された。
最後に事務局が「統合に向けた方向性は同じ」とした上で、「名寄協会の結論を踏まえるとともに、皆さんの考えも聞かせていただき、風連協会として慎重に統合の正式な機関決定をしていく」と答え、理解を求めた。
3団体による正式な統合協議は、体育施設の老朽化や人口減少に伴うスポーツ団体の衰退、行政と民間の関係団体の連携不足などの課題解決に向け、行政と民間の体育・スポーツ組織を統合して方向性を一本化し、競技団体などの意見を施策に反映できる仕組みづくりが目的。
これに伴って市は、現行の同コミッションの法人化に向け、名寄と風連の両協会に統合の検討を提案し、2022年7月から正式に統合議論がスタートした。