ほんのりした甘さ味わう、カムイノミなど多彩に 美深白樺樹液春まつり、雪解けが進む中でにぎわう

【美深】

第26回美深白樺樹液春まつりが、21日午前10時から美深町仁宇布のファームイン・トント周辺で開かれた。カムイノミ、白樺樹液の採取体験、各種売店など、多彩なプログラムでにぎわいを見せた。
美深白樺樹液を楽しむ会(成毛久則会長)が主催し、第1回国際樹液サミット(以降5年ごとに開催)が開かれた1995年から続いている、この時期恒例のイベント。
樹液飲料は国内ではなじみが薄いが、美深町内では89年から白樺樹液飲料水を生産、販売。樹液の商品化や研究開発によって白樺は潜在価値を高め、北海道の超優良樹木として脚光を浴びている。
昨年は雪が降りしきる中で開かれたが、今年は最近の高温により雪解けが進んでいる中で開催した。
まつりは、アイヌの伝統儀式「カムイノミ」でスタート。さまざまな祈りをささげながら、山の神(カムイ)に感謝した。
白樺樹液の採取体験では、白樺林に入って、幹から伸び出た管から抽出されている樹液をコップに取りながら、ほんのりした甘さを味わった。樹木によって、わずかながら風味が違うということで、飲み比べをする人もいた。
また、樹木の幹に穴を開ける作業の実演も行われ、穴が開いた途端、樹液が抽出される様子を目にしていた。
その後、カンジキを履いての森林散策が行われ、雪解けと春先の自然を観察した。
早春たこあげ大会では、子どもたちがビニール製のたこを揚げながら、元気よく駆け回っていた。
ストリートパフォーマンスでは、元美深町地域おこし協力隊員で旭川市在住のエクストリーム芹川(本名・芹川弘樹)さんが登場し、大道芸を披露。皿やワイングラスを使ったパフォーマンス、ジャグリングなどで会場を盛り上げた。
売店では、美深町観光協会の特産品コーナー、春掘りジャガイモ1000円詰め放題、チェリー(旭川)のキッチンカーでタコ焼きと牛タンつくね、またたびカリー(美深)のチキンキーマカレー、美深白樺ブルワリーの白樺樹液ビール、「美深の生活」の笹茶製品と笹茶ラテ、アイヌグッズの店、粗清草堂(美深)の羊毛フェルト作品、ゆきみち書房(下川)の書籍、ナチュラルアイランド(東京)の白樺樹液入り化粧品を販売。
多くの人たちが楽しいひとときを過ごした。