テーマは「自然と人が織りなす芸術」 7月4日から4日間開催 下川・エゾカップ 国内最高峰チェーンソーアート大会

【下川】

 国内最高峰・道内唯一のチェーンソーアート大会「EZOCUP」(エゾカップ)は、7月4日から7日までの4日間、桜ヶ丘公園フレペ広場特設会場で開かれる。今回のテーマは「自然と人が織りなす芸術」。北海道の雄大な自然をイメージした作品を作り、完成作品は名寄川のサイクリングロードの休憩所に設置する。
 町内有志で組織する実行委員会(木霊光実行委員長)主催。チェーンソーアートは、チェーンソーを使って丸太などから彫刻品を作り上げ、短時間にダイナミックかつ繊細な表現が施され、制作工程が魅力とされる。
 同大会は、下川らしい森林文化を創造し、地域活性化を図るとともに、森林・林業を身近に感じてもらうことが狙い。今回で12回目の開催となる。
 競技は4日午前9時から7日正午まで(午後2時半までに完成作品を会場内に配置)の4日間、大きな丸太(長さ3・65m、直径0・5m程度)1本や板材で制作する。
 完成した作品の設置場所は、町内上名寄の名寄川サイクリングロードの休憩所に決定。サイクリングロードの利活用促進グループワークからの「下川町らしいチェーンソーアートを置くことで、観光名所にしたい」という意見に基づく。
 出場者は推薦を受けた、栗田宏武さん(千葉県)、Sylvia ltzenさん(ドイツ)、Chris Woodさん(ウェールズ)の3人。審査員による表彰を行わず功労賞を設定し、参加者で協力して一つの作品を制作する。音琴冰春=ネゴトスイシュン=さん(富山県)、小林哲二さん(群馬県)、渋谷菜津子さん(兵庫県)の3人も協力する。
 木霊実行委員長は「人(チェーンソーアート)と自然(名寄川)が一体となった作品を作ってもらおうと思った。アーティストに景観美を最大限生かす技量を見せてもらい、立ち寄るサイクリストが癒やされる空間にしたい」と語る。
 同6、7日には参加選手によるクイックカービング(短時間で仕上げるチェーンソーアート)も開催され、完成作品を来場者に抽選でプレゼントする。
 会場では林業体験と狩猟体験のブースを設ける。林業体験では、道立北の森づくり専門学院と上川北部森林管理署が木工体験やチェーンソーの取り扱い技術の実演ブースを出店、下川町森林組合が林業機械の試乗体験会を開催する。狩猟体験では、役場の有害鳥獣対策支援員から狩猟の話しを聞きながら、ソフトエアガンを用いた射的体験を実施する。
 同実行委は「丸太からどのような作品が出来上がるか、想像しながら楽しんでほしい。体験ブースは、木や林業に親しむ機会がない人も楽しんでもらえる内容、狩猟に親しみを持ってもらえる内容にしたい」と言う。
 エゾカップと連携して行われる多彩な催し「森ジャム」も同6、7日に美桑が丘と同公園で開催される。