稚内市出身のパラサイクリストで、自転車競技(男子運動機能障害C3クラス)日本代表としてパリ2024パラリンピックに出場している藤田征樹選手(39)=藤建設㈱所属・写真=が、4日の男子個人ロードタイムトライアル決勝に登場。記録は40分14秒50で完走し、7位入賞の結果となった。あす7日は、藤田選手にとって今大会最終種目となる男子個人ロードレース決勝があり、メダル争いに期待がかかる。また、4日夜には市立図書館でパブリックビューイング(稚内市教委主催)が開かれ、市民など50人が画面越しに熱いエールを送った。
5大会連続のパラリンピック出場を果たした藤田選手。先月30日と今月1日に出場を予定していた男子3000㍍個人パシュート、混合団体リレーのトラック2種目は右膝の炎症により欠場が余儀なくされた。藤田選手にとっては、4日のロードタイムトライアルが初戦となった。
ロード種目は舗装された道路で走りを競い合う。男子個人タイムトライアルには10人が出場し、1分間隔で順番に選手がスタート。約28㌔のコースを力強く走り抜いた。
藤田選手はこれまでのパラリンピックや世界選手権などでトラック、ロードともに上位入賞の経験があるが、特に強靭な忍耐力や体力、精神力が問われるロードレースで力を発揮。今大会も起伏がある坂道やカーブなどの難所を全力で走り、完走を果たした。
パブリックビューイングでは、国際パラリンピック委員会によるユーチューブ配信の映像を大型スクリーンで放映。佐伯達也教育長や稚内市スポーツ協会の岡谷繁勝会長が挨拶。藤田選手のスタートシーンやコース途中での力強い走りが映し出されると、参加者が応援フラッグを手に熱い声援を送った。
レース後、藤田選手の父で藤建設代表取締役会長の藤田幸洋さんは「トラックは欠場したが、ロードでは完走できて良かったです。7日のレースも頑張ってほしい」。藤田選手と親交が深い、市内自転車店の稚内サイクルを経営する高橋義彦さんは「膝の状態もあった中でも、これだけの走りが出来た。次の7日も全力で頑張ってほしい」と激励した。(梅津眞二)
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