下川 子ども育む「遊び」の環境 勉強会・冒険遊び場で実践 講師に嶋村(めだか)さん招く

【下川】

 「子どもを育む『遊び』の環境づくり」勉強会が、23日午後2時から町総合福祉センター「ハピネス」で開かれた。
 NPO法人森の生活(麻生翼代表)が主催。
 講師は、一般財団法人TOKYO PLAY代表理事の嶋村仁志さんが務め、町内外から約20人が参加した。
 冒頭、麻生代表が「森の生活の自主企画として開催しました。今日の学びを、子どもたちのより良い遊びの環境づくりにつなげてほしい」と挨拶。
 嶋村さんは「下川には、十数年ぶりに来ました。子どもたちからは『めだかさん』と呼ばれています」と話し、遊びを通した子どもとの関わりなどについて語った。
 川崎市子ども夢パークの取り組みを紹介。「プレーパークと呼ばれる冒険遊び場がある。土や水、火や木材などの自然の素材や、シャベルなどの道具を使って自由に遊んだり、モノを作ったりすることができる。子どもたちの『やってみたい』という気持ちを大切にしている」などと語った。
 参加者に「出身地はどこですか。子どもの頃、どんな遊びをしましたか」などと尋ね、嶋村さんは、自身が子どもの頃遊んだ東京都の地図を見せながら、「どこでも遊び場になる」「何でも遊べる」などと述べた。
 今の子どもたちの遊びのヒントとして「親の自分たちが、どんなことをして遊んでいたかを思い出してほしい」「学校での骨折やいじめの低年齢化など、子どもの環境は悪化している」「自分がやっていたことを、子どもには『ダメ』と言っていないか」などと語り、子どもの遊びの環境の大切さを訴えた。
 また、「子ども時代に経験したワクワク感、ドキドキ感を、経験した場所には戻って来る」などと伝えた。
 翌24日は、午前10時半から町内美桑が丘で「冒険遊び場」を開催。親子連れなど約40人が参加した。
 子どもたちの希望で、嶋村さんや森の生活の職員らと一緒に手動薪割り機「剛腕君」を使っての薪割り、テーブルホッケー、ベニヤ板の滑り台などを作り、テレビ番組の「逃走中」をまねた遊びも実施した。「逃走中」では、子どもたちから「ハンターをやりたい」などの声も出され、伸び伸びと遊ぶ様子が見られた。
 嶋村さんは「出来合いの物だけでなく、新しい物を大人も子どもも一緒に作る。やりたいことをやらせるのが大切です」と語った。
 西興部村から小学3年生、5年生、中学1年生の3人の子どもと参加した母親は「家ではゲームをすることが多く、外遊びは少ない。初めて顔を合わせた子とも、一緒に伸び伸びと遊ぶ姿を見ることができ、連れてきて良かった」と笑顔で語っていた。

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