下川小6年 遊具設置、ボッチャ交流、しも活など まちづくり提言発表会 各テーマで個人・グループが発表

【下川】

 下川小学校(高舘正司校長)の6年生18人による「下川っ子まちづくり提言発表会」が、22日午前10時半から町公民館大ホールで開かれた。
 田村泰司町長、我孫子洋昌町議会議長、古屋宏彦教育長などが助言者として出席。
 同校の6年生は、今年7月に田村町長から「SDGs子ども町民委員」の委嘱を受け、総合学習の時間を中心に、2030年の下川町のありたい姿を目指して地域の課題などを研究し、この日の発表となった。途中、10月には、町民会議委員と意見交換し、質問やアドバイスなどを受けている。
 「子どもの外遊び減少について」「高齢者と若い人の交流を増やす」「いらない服をリメイクしてごみを減らす」「下川町のフードロスの具体的対策について」「しも活」「アイキャン 盛り上げ隊」「下川町特産品の魅力を最大限に引き立てる料理」の七つのテーマについて、それぞれ発表した。
 庄子蒼泉さんは「子どもの外遊び減少について」を発表。同校児童にアンケート調査を実施し、外遊びの回数が週平均2~3回と少ないことが分かり、外で遊ぶ遊具などを整備する検討委員会の設置を提案。
 児童から要望の多かった大きな滑り台、アスレチックなどの遊具と、その財源に支援金が活用できることなども提案した。
 役場の担当者は、「説得力のある提案で、財源まで調べていただき、ありがとうございます」と語った。
 遠藤幸誠さん、松田康聖さん、村上陽佑さんは「高齢者と若い人の交流を増やす」を発表。高齢者の「若い人との交流の時間を増やしてほしい」との声に、ボッチャ交流を提案。その中で「ワンターンごとに、誰かに1回以上話しかける」ことを申し合わせ、笑顔あふれる交流にしたい―と訴えた。
 「いらない服をリメイクしてごみを減らす」の発表では、自分たちのいらなくなった服を小物に作り替え、ぐるぐるマーケットで販売した事例を紹介。人も資源もお金も循環する社会を訴えた。
 「下川町のフードロスの具体的対策について」の発表では、特産品のシイタケが、芽かき(間引き)されてフードロスとなるのを防ぐため、シイタケの唐揚げ、シイタケ焼き(たこ焼きの中身がシイタケ)などの料理として提供することを提案。一方、継続的に買ってもらえないデメリットも伝えた。
 「しも活」の発表では、町内の2大イベント「うどん祭り」と「アイスキャンドルミュージアム」の動画とポスターを作成。特に、動画で発信することで、魅力向上につながる―と訴えた。
 「アイキャン 盛り上げ隊」の発表では、アイスキャンドルの日の日中に、子ども向けに雪合戦を提案。滞在時間が長くなり、コミュニケーションが図れることなどを訴えた。
 「下川町特産品の魅力を最大限に引き立てる料理」の発表では、特産品を使った「トマトナポリタンうどん」を提案。シンプルな味で、アイスキャンドルの日に提供し、イベントを盛り上げることも伝えた。販売価格や売上原価なども試算し、会場を沸かせた。
 田村町長、我孫子議長、古屋教育長が講評。「どの発表も、現実を踏まえた実現性のある素晴らしい発表でした」「本当にマチのことを考えてくれた発表で素晴らしかった」「今回の発表を生かして、さまざまなことに疑問を持って挑戦してほしい」と語った。
 最後に町SDGs推進会議の麻生翼会長が「素晴らしい発表でした。まとめるのは大変だったと思います。皆さんの提案は、私たち大人の委員でまとめて伝えます」と挨拶。
 発表した児童たちにとって貴重な経験となった。

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