下川町植樹祭、カラマツ苗の植栽やイベント満喫 森の中で憩いのひととき、今年は内容を一新し好評得る

【下川】

下川町、上川北部森林管理署(赤羽根浩署長)主催の「第55回下川町植樹祭」が18日、渓和町有林で開かれ、多くの町民がカラマツのコンテナ苗600本を植栽し、森林づくりに理解を深めた他、森の音楽会、射的ブースなどを楽しみながら、憩いのひとときを過ごした。
町は、将来にわたって持続可能な森林資源を維持・利用することができるよう、木材を利用するために伐採する主伐と造林を繰り返す、循環型森林経営を展開。植樹祭は、森づくりに対する理解を深める機会として、毎年開催している。
植樹祭は例年、平日に開かれ植樹のみを行ってきた経緯があるが、今年は一新。多くの親子にも参加してもらおうと、休日の土曜日に開催することとした。加えて、下川の森でのんびりとした時間を過ごしてもらえるように―と、森の音楽会やエアソフトガンを用いた射的体験などのイベントの他、大自然を楽しみながらくつろぐためのベンチの設置、春の味覚山菜採りなど、自由に過ごせるイベントとした。
また、会場までは、下川役場庁舎前から午前9時半始発、午後1時半を最終として1時間おきに巡回バスを運行させ、町民が都合の良いタイミングで参加できるように。
前日の17日には小中高生、認定子ども園園児を対象に、一足早く植樹体験が行われた。
植樹会場は、64年生のカラマツ林の主伐後林地約6千平方mで、植栽するカラマツコンテナ苗を600本用意。なお、コンテナ苗は特殊形状の容器で育苗することで鉢底の根まわりを防ぎ、根を充実させた土付きの苗。育成、貯蔵、運搬、植栽が容易で、活着率が高く初期成長も早いという。
会場では、町や同管理署の担当者から植樹方法について説明を聞いた後、作業を開始。子どもから高齢者までが、くわやコンテナ苗植栽用の機器を手に、2、3m間隔で設置されている目印の位置に30cm程度に成長したカラマツの苗を、1本1本丁寧に植栽。健やかに成長するよう願いを込めた。
また、会場では各種コーナーを設置。このうち射的&狩猟ブースは、町の森づくりを支援している日本遊戯銃協同組合から寄贈されたエアソフトガンを用いて実施。農林作物害獣駆除の意識付けを図ることが目的で、参加者が数m先の的に狙いをつけて楽しむ様子が見られた。
下川を拠点に活動しているバンド「モーリーズ」のメンバーによる森の音楽会も開催。ギターやウクレレ、ハーモニカなどの演奏や美しい歌が披露。参加者は歌を口ずさんだり、手拍子をしたりと、大自然の中で思い思いに楽しむ様子が見られるなど好評だった。