【美深】
美深町主催の「わがマチ見学会×まちづくり未来トーク」が7日、町内で開かれた。小中学生たちが草野孝治町長とチョウザメ飼育を見学、トロッコ乗車を楽しむとともに、美深の良いところを挙げ、まちづくりに提言・提案しながら、関心を深めた。
「まちづくり未来トーク」は、草野町長が子どもたちと懇談の機会を設けるため、昨年から実施。昨年は美深中学校1年生を対象に開催した。
今年は参加対象を広げるとともに「わがマチ見学会」を盛り込んでリニューアル。小学4年から中学2年まで20人が参加した。
草野町長が案内役を務め、バスで町役場を出発。午前中の見学会では、辺渓のチョウザメ飼育研究施設を訪れ、飼育の様子を見学。キャビアや魚肉の生産に向けてチョウザメを育てていることを知った。
その後、仁宇布のトロッコ王国美深へ。草野町長や町職員の運転でトロッコに乗り、緑豊かな野山や木々を眺めながら「走る森林浴」を満喫。子どもたちは「乗っていて気持ち良かったです」と感想。草野町長は「東京など遠くからも訪れる美深一番の体験観光地です」と紹介した。
午後からびふか温泉で未来トーク。「未来のわがマチを思いえがいてみよう!美深の20年後について」をテーマに進めた。
草野町長からの質問で、「美深の自慢できるところ」や「町外の人に教えたい美深の良いところ」では、自然の豊かさをはじめ、農産物のおいしさ、治安の良さなど。
また、トロッコ王国が年齢に関係なく楽しめる観光地となっていることなども挙げていた。
子どもたちの回答を受け、草野町長は「きれいな空気や水を大切に守らないと、おいしい農産物は収穫できません。公約で『やさしいまちづくり』を掲げていますが、自分にも周りの人たちにも、自然にも、やさしいまちを思ってくれて、うれしいです」と語った。
美深町が「こうなったらいいな」と思うことでは、観光振興でトロッコ王国の町民無料開放をはじめ、「寝台列車をきれいにして、レストランにしてみてはどうか」。
仁宇布小中学校は全国から山村留学生が集まっており、「仁宇布公園に中学生でも楽しめる遊具を設置してほしい」。
商店街振興での「飲食店が増えてほしい」との声に、草野町長は「ご飯を食べられる店が増えていて、カフェもできました。8月、9月には食堂ができる予定です」と伝えた。
最後に子どもたちに向けて「美深のまちに愛着と誇りを持ってほしい。将来、美深を出て行っても、まちのことを誇らしげに話せる大人になってほしい。Uターンできるまちをつくっていきたい」と呼びかけた。
未来トークを終え、草野町長は「美深の自然が豊かなところや、やさしいまちと言ってくれたことが特徴的だった。現実的な意見もあったし、率直な意見を聞かせてもらった」と語った。