2025年秋の叙勲の受章者が発表され、本紙管内からは元道北なよろ農業協同組合代表理事組合長の中島道昭氏(76)=名寄市砺波=が、農業振興功労で旭日単光章を受ける。地道な努力と功績がたたえられたもので、受章の知らせを聞いて、自らの足跡を振り返りながら晴れやかな表情を見せている。
中島道昭(なかじま・みちあき)氏。1949年1月25日、名寄市生まれ。名寄農業高校卒業後、家業の農業に従事。84年4月に名寄農協理事、99年10月に同組合長。名寄・風連・智恵文の3農協合併に伴い、2005年2月に道北なよろ農協副組合長、06年4月に同組合長となり、17年4月まで務めた。
 09年6月に北海道農協中央会代表監事、15年6月に同理事とホクレン理事。17年6月にホクレン代表監事となり、20年6月まで務めた。
 また、15年7月から名寄日台親善協会長、21年6月から名寄市社会福祉協議会長を務め、現在に至る。
 受賞歴は97年11月に名寄市農業功労賞、00年8月に名寄市産業功労表彰(開拓100年)、11年3月に北海道農業協同組合功労賞、16年2月に北海道産業貢献賞、21年11月に名寄市文化賞(産業部門・農業)。
 食の安全安心を基本とした実需者の信頼を得る農畜産物の産地を目指し、さまざまな取り組みを推進。各施設の整備増強、クリーン農業と品質向上、全量調製による品質の均一化を図り、全国の実需者から産地指定を受けるとともに、もち米は作付面積で国内有数の産地として確立することに尽力した。
 単位農協関係者の叙勲受章は少ないとのことで、受章の知らせを聞いて「恐縮している。叙勲をいただけるとは思ってもいなかった。農協中央会、ホクレンの役員を長く務めていたので、農協中央会が推薦したのでは―と思う」と、驚きとともに笑顔を見せる。
 組合長在任中、名寄産の農畜産物を積極的に売り込み、産地指定を受けており、「赤福(三重県伊勢市)とつながりをつくった。今でも続いており、なよろ産業まつりで販売していただいている。実需者との取引を大切にしている」。
 組織運営では「組合員の生活を守るために日々努力し、新たな後継者が育っている。若い方も育って農業振興に努力しており、うれしいこと」と振り返りながら、期待を寄せている。
 今後に向けて、「社会福祉協議会の会長を務めているので、健康に留意しながら、自分の組織活動や歩んできた道を後継者に伝えていきたい」などと語る。
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