【名寄】
今春、名寄高校情報技術科を卒業した川上春さん(18)は、ドローン操縦の国家資格「二等無人航空機操縦士」の試験に合格、資格を取得した。同校では初の合格者だが、高校生がドローン資格を取得するのは少ないとのことで「後輩たちに道をつくり、普及してほしい―という思いで取得しました」と語る。
同校では、ドローンを工業教育の柱の一つとして取り組んでおり、2025年度から文部科学省による「DX(デジタルトランスフォーメーション)ハイスクール」の取り組みとして、名寄自動車学校と連携し、ドローンを活用した授業を実施。昨年8月29日には産学連携事業の協定を締結した。
川上さんは、ドローンの授業が進められていることをきっかけに資格取得を決意。「この地域では農薬散布など、ドローンの使い道の幅が大きい。いろいろと活用できると思う」と話す。
昨年7月末から同学校のドローンスクールに通い、授業や就職活動の合間を縫って学科や実技の講習を受け、今年3月上旬に合格通知が届いた。
実技までに指定された学科を終わらせることをはじめ、航空法などの法律や規則、航空機のメカニズム、気象など、幅広い分野の知識が問われ、大変さも感じた。
国家資格の無人航空機操縦士は一等、二等ともに16歳から取得できるが、同学校ドローンスクール担当の江良正雄営業部長によると、高校生が取得した事例は少ないのが実態とのこと。
自動車の運転免許証取得者は身分証明を運転免許証で行うことができるが、運転免許証を持っていない人や高校生など未成年はマイナンバーカードで行うとともに、病院での身体検査も必要となるため、手続きや申請、登録に手間を要した。
また、取得費用の一部は名寄市の高校生資格取得事業補助金を利用した。
念願の試験合格に「資格を取ることがゴールではない。農薬散布や物流、空撮、測量、点検など、さまざまな使い道があるので、さらに新しい使い方を模索する側になりたい。後輩たちに道をつくり、さらに普及してほしい―という思いで取得した」。
さらに「今中勇希校長には補助金申請で、自動車学校では授業で、担任の藤村洋之先生には大会(ドロカツ)を紹介していただくなど、サポートがあって資格を取得することができ、感謝しています」と語る。
昨年12月21日には、電気通信大学(東京都調布市)で開かれたドローンプログラミングコンテスト「ドロカツ」東日本大会に3年生チームで出場。操縦スキルコンテストで1位、プログラミングスキルコンテストで2位、両コンテストの総合順位で優勝。今年5月10日に兵庫県三田市で開催される全国大会に参加する予定だ。
NTT―MEに就職が決まっており、生まれ育った名寄を離れ、東京で勤務する。同社は電話網・県間通信ネットワークを含めたIP網の構築・維持・運用・サービス品質管理、電気通信と情報通信に関する技術支援・人材育成などが事業であるため、ドローンを活用する機会は多い。
江良営業部長は「自ら興味を持って行動に移し、講習をする前から意識が高く、素晴らしい。3年生の忙しい時期、冬場の実技で大変だったが、センスがあり、操縦は上手。ドローンはいろいろなところで活躍しているので、国家資格を生かし、活躍してほしい」と期待を込める。
藤村教諭は「情報技術科の1期生は何もないところから始まり、不安もあったと思う。昨年、自動車学校の江良さんとドローンに出会えて、生徒たちは喜ぶのでは―と考えた。川上さんの資格取得は成果であり、とてもうれしい」と笑顔を見せている。
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