【利尻】
沓形の利尻らーめん味楽が準備を進めていた、アメリカのボストンでの出店に向けた店舗の工事が完了し、9月20日からオープンすることが決まった。店名は「MⅰrakuBoston」で、海外でも沓形の本店と同様に利尻昆布から出汁を取った〝最高の1杯″を提供していく。離島から本格的に海外進出する日が近づいているなか、現地の人からはオープンを待ちわびている声が届いているという。
味楽本店は2007年にオープン。江刺家堂真代表(39)の父で、同店会長の美次さんと母の祐子さんで立ち上げた。利尻昆布の出汁を使ったラーメンが売りで、看板メニューは焼き醤油らーめん。新横浜ラーメン博物館内にも店を設けているほか、今年11月中旬頃からは倶知安町で通年営業も始めることが決まっている。
ボストン出店に向けては、IT企業のインフォメーション・ディベロプメント(本社・東京都)からオファーを受けて、2022年9月中旬に1週間程度、期間限定でボストンに出店。1人で2~3杯食べる人や4日連続で来店する人もおり、予定よりも早く完売するほど人気を集めた。
その後、味楽のSNSアカウントに「ボストンで食べたあのラーメンは今でも夢に見る」などと好評の声もあり、インフォメーション・ディベロプメントと提携して出店することを決意。昨年12月から今年7月で建物の工事を終え、ガスや電気等の検査を経てオープンを迎える。
ボストンの店舗では、看板メニューの「焼き醤油らーめん」のほか、味噌ラーメン、サイドメニュー等を提供する計画。将来的には、地元食材を使った塩味のラーメンも出す考え。
常駐するスタッフにはレシピを事前に伝えている。また、味楽を運営する上で欠かせられない、出汁を取るための利尻昆布は利尻島から送る。
営業時間は調整中だが、昼食時と夕食時に合わせる。また、SNSでボストンでの常時出店を告知すると、現地からはオープンを待ちわびる声が寄せられている。
江刺家代表は、8月下旬からボストン入りし準備を進め、オープンから1週間程度は現地に滞在する予定。いよいよ米国への本格進出が近づくなかで江刺家代表は「夢でもあった海外進出を果たせる時が来て嬉しく思う。この店舗をきっかけに、アメリカでの店舗数拡大や他国へ出店することが出来れば」などと声を弾ませた。
(原拓弥)
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