【名寄】
名寄ローターアクトクラブ(髙嶋修平会長)主催の講演会とワークショップが、6月29、30の両日に「よろーな」で開かれた。画家の綾海(あやみ)さんを講師に、廃材や自然素材を活用して絵の具を作り、イラストを描いた。
多くの人に持続可能な開発目標SDGsを考えてもらう機会として、イベントを企画。
講師の綾海さんは1996年、長崎県出身。キャンピングカーで旅しながら、自然のサイクルや文化、地域の人々の思いに耳を傾け「100年後の未来」をキャンパスに表現。作品で使う絵の具は全てその土地の廃材から作り、描くことで、自然環境や社会環境とのつながりに対する認識を広げるための表現方法としている。
29日の講演会は「廃材アートから学ぶ未来のために今できること」をテーマに、綾海さんの活動をはじめ、特別研究員として働く東京都市大学の取り組み、アーティストのなり方などを語った。
30日のワークショップは「絵の具づくり~地域資源から学ぶSDGs~」をテーマに、名寄土管製作所提供の「名寄の土」、綾海さんが過去に絵の具とした素材であるシカの角や骨などを使用し、絵の具を作った。
「名寄の土」を砕いたもの、シカの角や骨を焼いて細かくしたものにクレヨンなどで色付けし、アラビアガム(アカシア属の樹液粘質物)を混ぜて絵の具を完成させた。
その後、思い思いに絵はがきにイラストを描くなど、オリジナルの作品を完成。廃材や自然の素材を生かして絵の具が作れることに関心を深めていた。