名寄市の2023年度市税状況、総合収納率は全道4位 市民の納税意識高く 一方、二重払い増で周知徹底

【名寄】

名寄市は2023年度の市税収納状況をまとめた。市税総合の収納率は、前年度比0.2%減の99.0%となり、全道35市中の順位は前年度の2位を下回る4位となった。現年度課税分の市税収入額は31億3234万円で、前年度比6235万円の減となったが、23年度も高水準を維持した。
 名寄市の各種収納率をみると、個人市民税が98.9%で全道3位だった他、法人市民税の99.7%と都市計画税98.9%が各5位、軽自動車税が99.0%で3位、固定資産税が98.8%で7位となり、各税目全てで10位以内に入っており、高い数値となった。
結果、市税総合は前年度比0.2%減の99.0%で、全道35市中の順位は前年度よりも下がって4位だった。トップは士別市の99.5%で少し差があるものの、3位の札幌市が99.1%、2位の砂川市が99.2%でわずかの差だった。
市税現年度課税分は、調定額31億4542万円に対する収入額が31億3234万円で、収納率は99.6%、順位は4位。調定額は前年度比で6194万円の減となったものの、収入額は2年連続の31億円超えとなった。
市税滞納繰り越し分は、調定額2547万円に対して収入が665万円で、収納率は26.1%。前年度比で1.9%の減となったが、順位は前年度と同じ7位だった。
滞納分については、コロナ禍の影響がまだ残っていることなどに伴って徴収計画が思い通りに進められず、収納率が上がらない自治体が多い中、名寄市については市民の納税意識の高さがうかがえる結果となった。
総体的にみると、納税者の事情に配慮した相談窓口の設置、スマートフォンやコンビニ決済など、市税務課による幅広い納税方法の取り組みが収納率の高水準維持につながった。
また、月1回の夜間相談窓口開設による分割納税相談や、国税局の「eLTAX」(地方税の手続きをインターネットで行うシステム)を活用など、収めやすい環境づくりを充実させていることも市民の納税意識の高さに結び付いている。
一方で、幅広い納税方法に伴って本年度は二重払いの件数が若干増えているとのことで、市税務課では「しっかりと周知するなどして、対応していきたい」などと話している。

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