名寄市社協 大雨被害、山形県酒田市で支援活動 地域支援係長の小笠原さん 災害義援金に協力を呼びかける

【名寄】

義援金に協力を求める中村会長(右)と小笠原さん

名寄市社会福祉協議会(中島道昭会長)地域支援係長の小笠原志朗さん(39)は、8月14日から19日にかけて、大雨被害で甚大な被害を受けた山形県酒田市を訪れ、現地の災害ボランティアセンターのスタッフとして、復興支援に携わった。また、被災地支援の一環として、同協議会、名寄市共同募金委員会、名寄市町内会連合会、名寄市民生委員児童委員連絡協議会の4者協同による募金活動を展開しており、協力を呼びかけている。
今年7月25日からの大雨により、東北地方で洪水や河川氾濫などが発生し、秋田県、山形県の市町村を中心に人的・家屋に甚大な被害がもたらされた。今回の名寄社協からの派遣は、山形県社協の要請に基づき、酒田市社協が設置する災害ボラアンティアセンターの活動支援を行ったもの。同センターは、復興・復旧活動を行うボランティアと、支援を求める被災者とのコーディネートが主な役割。
小笠原さんによると、現地では被害に遭った地域やボランティア要請のあった自宅などを訪問し、被害状況の確認やどのような活動が必要か、生活の困りごとなどを聴取し、活動につなげていく業務に当たった。100人を超えるボランティアの調整に当たり、活動期間中は30件ほどの要請に対応したという。
現地の状況について、「河川の氾濫や土砂崩れにより、家屋1階の半分以上が土砂に埋まっているところもあった。私が被災地を訪れたのは、発災から20日ほどが経過した時期だったが、やっと道路が開通した段階。住民が自宅を訪れたり、堆積した土砂で自宅に入れないところも見られた」と説明。
被災者から特に要請が多かった支援活動について、「重機では取り除けない床下や床上にたまった土砂の排出や、水がついて使えなくなった家財や家具など災害ごみの運搬などが多く見られた」とのこと。被災者には一様に、先が見通せないという不安の色が見られたという。
名寄社協からの被災地派遣は、東日本大震災(2011年)、豪雨による南富良野町の水害(16年)、胆振東部地震(18年)、能登半島地震(24年)に次いで5回目で、小笠原さんはいずれの派遣にも参加した。
小笠原さんは「今回の派遣では、南富良野での経験がかなり生かされた。また、土砂排出などの重機を扱うNPOの方は、胆振東部地震の際、共に活動した経験があり、過去に災害を通じて築かれたつながりが生かされたと思う」と語る。
なお、名寄市社会福祉協議会、名寄市共同募金委員会、名寄市町内会連合会、名寄市民生委員児童委員連絡協議会は、「令和6年7月大雨災害義援金」への協力を求めている。
同協議会によると今後、市役所庁舎(名寄、風連、智恵文)、総合福祉センター、「ここほっと」をはじめ、公共施設にも募金箱を設置するとともに、募金箱を設置してくれる店舗なども募集していく。併せて、同協議会窓口での募金、振込での募金も受け付けており、詳細は同協議会ホームページ(http://www.nayoro-shakyo.jp/)を参照。
同共同募金委員会の中村雅光会長は「1人でも多くの市民に協力をお願いしたい」と呼びかけている。

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