名寄高校情報技術科 3年生が初の課題研究発表 個人、グループで取り組み堂々と 1、2年生も聴講して関心深める

【名寄】

初開催となった情報技術科3年の課題研究発表会

 名寄高校(今中勇希校長)情報技術科3年生による課題研究発表会が、19日午前8時40分から同校キタミライ棟で開かれ、個人やグループで取り組んできた研究成果を発表した。
 名高と名寄産業高校の統合再編(2023年4月)により、普通科に加え情報技術科を新設。情報技術科には現在、1年18人、同2年10人、同3年14人の計42人が在籍しており、同学科3年生による課題研究発表会は、今回が初の開催。
 課題研究は、3年次に生徒が、自身の興味関心などに基づいて自由にテーマを決め、個人、グループで研究に取り組んできた。初の発表会となる今回に限っては、1年次から深めてきた研究について成果を披露した。
 発表会には同学科3年生の他、同学科1、2年生と教職員が参加。助言者として、日頃の授業でも協力している、日本工学院北海道専門学校教務課の佐渡新さんがオンラインで発表を聴いた。
 生徒たちは「ねじの規格と物理から見た機械的性質」「Blender」「音楽を作る」「ドローン」「Scratch2Dシューティング」「闇バイト対策を促すホームページづくり」「GAME」「快適な風呂づくり」「名寄高校駅をデザイン」「2Dゲーム」の10テーマについて発表。
 このうち、「ねじの規格と物理から見た機械的性質」の発表では、リセス、頭部、ねじ山、ピッチなどねじの構成要素について説明。ねじの規格について、形状、寸法、角度、ピッチを定めた基準とし、「ねじの強度、安全性、使いやすさ―の3点のバランスをとることが重要で、社会で共通したのが規格」と説明。また、ねじ山角が60度となっている理由として、「力の伝達効率、摩擦・応力集中の抑制、加工・量産のしやすさ―が考慮され、国際規格で採用。規格は最適化の結果である」などとした。
 「Blender」の研究は、3DCGソフトを活用し、SD制作スキルの向上を目的とした取り組みで、ハンバーガーや人気アニメキャラクターなどを制作。「ハンバーガーは、チーズに重力を付けてとろけるようにし、何よりも、食べ物らしく感じるように、柔らかさが出るよう工夫した」などと説明。
 ドローン製作に取り組んだ班は、「ドローンの基本構造を理解し、飛行可能な機体を自作することで、工学的な問題解決能力を高めることを目的に取り組んだ」とし、通販で手に入れた材料を使用しドローンを自作した。
 完成したドローンを体育館で飛行させる様子を動画で紹介し、「各モーターの回転数が異なり、挙動が少しぎこちないものとなった。その後、制御設定に問題が起き、安定した飛行ができなくなった。トラブルが発生した際に、原因を一つずつ考える重要性を学んだ」などと発表。参加者は各テーマの研究成果に感心した様子で耳を傾けていた。

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