商工会女性部主張発表北海道大会で利尻富士町の長岡部長が最優秀賞 食を通じて魅力紹介

最優秀賞に輝いた長岡氏

 北海道商工会連合会による、今年度商工会女性部主張発表北海道大会が5月9日に札幌市内で開かれ、利尻富士町商工会女性部部長の長岡明美氏(61)が最優秀賞に選出された。同会の活動で島ならではの食事を提供したことに触れた内容を発表し、最高位の賞を掴んだ。長岡氏は7月23日から25日に宮城県松島町で開かれる東北6県・北海道ブロック女性部員交流研修会のなかで開かれる主張大会(宮城大会)に、北海道代表として出場する。

 主張発表には道南、道央、道北、道東各ブロックから1人ずつ計4人が出場。長岡氏は、道北ブロックで宗谷管内の発表が決まっていたなか、宗谷管内商工会女性部連合会から指名を受け大会に臨んだ。

  発表のテーマは「女性部活動と地域振興・まちづくり」とし、サブテーマは「島の恵みに感謝・母の味は島ごはん」。海の幸に恵まれた利尻島の良さを、食を通じて伝えたいなどの思いを込めた内容。

  発表では、例年7月に鴛泊地区で開かれているみなとビアガーデンに、2018年から食べ物を売り出していることを紹介。何を売り出すか検討していた際、自宅に長岡氏の母特製でもある島のり、漁師からもらったタコがあり、これらを使った「島のり弁当」を18、19年に販売。白米に炙った島のりをのせ、タコのかき揚げ天ぷらを入れたもの。老若男女問わず多くの人から好評を得たという。

  新型コロナウイルスによる影響で、イベント中止が続いたが、22年から再開。ただ、島のりの収穫量が激減し、入手が難しくなったため、この年からタコの煮汁で炊き込んだ白米でのタコ飯を販売。これが瞬く間に完売するほどの人気ぶり。こうした内容を伝え「美味しそうに食べている姿に喜びを頂いた」とし、島のり弁当復活も目指す―と発表した。

  長岡氏は「当日は緊張したが、管内の各商工会女性部の方々による応援が励みになった。今後も島の一般家庭に並んでいても、あまり表には出ていない食に光を当てていきたい」などと話した。

 7月の宮城の大会では今回と同じ内容で発表するが、反省を踏まえながら一部修正し、より良い形で伝えるという。

(原拓弥)