地元特産品など大半が完売 下川商業高校3年生、 札幌で販売実習会 準備段階から生徒が企画して開催

【下川】

下川商業高校(濱下昌也校長)3年生28人による販売実習会が、6月28日午前10時半から午後3時まで札幌市の丸井今井札幌本店前で行われ、多くの客でにぎわった。
同校では、1・2年次に学習した商業に関する知識や技術を活用し、地元特産品などを販売実践することにより、商業活動への理解と望ましい職業観の育成などを図ることを目的に、販売実習を実施している。3年次になってからも、山びこ学園での実習、農協青年部を招いての食育講演、POP(商品名などの説明文)制作授業などを通して準備し、去る6月21日に、2班に分かれて下川と名寄で実施した。
札幌での販売実習会は、例年、販売実習の集大成として実施している。
実習会の前日に札幌入りして、全員でチラシを配布。夕食会は全員で団結会を行い、大いに盛り上がった。
当日の販売品は、同校オリジナルの「しいたけうどん」をはじめ、地元産のフルーツトマト、アスパラなどの野菜、リンゴとキャラメル風味の生クリームが入った「きゃらっぷる(矢内菓子舗)」「六〇酵素卵(阿部養鶏場)」など約60品目に上り、山びこ学園の職員も同園で制作した商品の販売のため同行した。
販売商品の大半は完売。特にフルーツトマトやアスパラは、販売開始前から並ぶ人も多く、売り上げも昨年を上回る114万円となった。
リーダーで総務部長の杉山璃子さんは「何も分からないことからスタートし、みんなで頑張り、無事に終わることができた。『笑顔』『声を出す』『商品の価格を覚える』などの面で課題もあったが、全部できた」と振り返り、「将来、接客業に就かなかったとしても、今後に生かせる貴重な経験ができた」と笑顔で語った。
同副部長の末永元気さんは「部長と協力し、無事に終了して良かった。下川・名寄の販売実習の際の課題もクリアできた。めったにない経験ができたので、将来に生かしたい」と笑顔で述べた。
同校商業科の芳賀昭一教諭は「準備段階から生徒自ら考え、取り組むことができた。当日は、声かけ、笑顔など、販売する姿勢も良く、売り上げも伸びた。商品の知識などで地元の人々の協力もあり、皆さんに感謝したい」と語った。