社会医療法人禎心会(札幌市)では、10月から法人として初めてとなる特定技能外国人を受け入れ。28日には稚内市の老人保健施設ら・ぷらーさにインドネシア人の女性2人が着任。介護職に従事しており、今後は介護福祉士の国家資格の取得を目指しながら仕事に励んでいく。
禎心会では、介護職員などの人手不足に対応するため、特定技能外国人の受け入れを進めている。介護福祉士の資格取得に向けては、現場で経験を積みながら目指していく。
着任したのは西ジャワ州チアンジュール県出身のフィトリアナ・ヌリヤナさん(19)とフィトリヤニ・ヌリヤニさん(19)の双子。10日に来日し、札幌で生活オリエンテーション研修を受け、25日から稚内で生活。最大5年間、介護業務に従事する。
介護職を目指したきっかけについて、姉のヌリヤナさんは「自分の両親が高齢になったとき、自分が両親を介護したい」、妹のヌリヤニさんは「日本語のスキルを向上させたい」と決意を持って臨んでいる。ら・ぷらーさで開かれた歓迎セレモニーでは利用者30人と交流。利用者からは童謡・ふるさとの合唱で、温かい歓迎に2人は笑顔。職員から名札を手渡され、日本で初めて社会人としての1歩を踏み出した。
介護分野における特定技能外国人は日本語能力試験N4レベルもしくは同等日本語試験レベルの取得が要件となっている。2人は日本語も堪能で、職員や利用者とのコミュニケーションも難なくこなす。
佐藤裕喜子療養長は「外国での仕事に慣れるのはとても大変だと思う。仕事面はもちろん、生活面でも手助けになれるよう職員一同見守っていきたい。頑張ってほしい」とエール。松田孝太郎事務課長は「介護人材のなり手不足が深刻な状況の中、法人として初めて特定技能外国人を受け入れた。彼女達を通じてノウハウを吸収し、今後も外国人材の受け入れを検討していきたい」と前向きに語った。(東賢人)
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