【名寄】
名寄市出身で日本将棋連盟所属の石田直裕六段が、藤井聡太竜王(7冠)への挑戦権を決める挑戦者決定戦3番勝負に進出した。
石田六段は、1988年12月に名寄市に生まれる。名寄小学校を経て、名寄東中学校1年時にプロ棋士の養成機関である奨励会に入会。月に2回、飛行機で上京して対局した。中学卒業後は、東京に移り将棋に専念。2012年前期の3段リーグで優秀な成績を収め4段に昇段。同年10月に正式なプロ棋士となった。
同年11月に、名寄市で4段昇段の祝賀会が開かれ、加藤剛士市長から、市長特別賞が授与されている。14年10月には「第4期加古川清流戦」で初優勝。17年8月に5段、24年7月に六段に昇段している。
竜王戦は、読売新聞社、日本将棋連盟が主催する、名人戦と並んで将棋界最高の棋戦。
竜王戦の予選は最上位の1組から6組まで分かれている。石田六段は4組(32人)に所属し、予選のトーナメントを5連勝して優勝し、本線トーナント(表)に進んだ。
決勝トーナメントでは、谷合四段、森内九段、松尾八段、八代八段に勝利して、佐々木勇気八段との挑戦者決定3番勝負に進んだ。
石田六段は、名寄市で開催される児童将棋大会の審判長として、子ども将棋教室に講師として、毎年名寄を訪れ、地元の子どもたちに熱心に将棋を教えている。
石田六段の快挙に、日本将棋連盟名寄支部長の吉川明男さんは「名寄出身の棋士として、待ちに待っていた瞬間が実現して、感激もひとしお。ためていた力を存分に発揮して、3番勝負を勝ち抜き、ぜひ、藤井竜王への挑戦者になってほしい」と期待を込める。また、石田六段が奨励会時代から熱心に応援していた―として、「藤田喜興士前支部長が思い出される。今回の快挙を、一番喜んでいることでしょう」と語る。
石田六段の子ども教室に通い、札幌の研修会にも月2回足を運んでいる、美深町仁宇布小中学校に通う中学2年の緒方柊平(しゅうへい)さんは「名寄や札幌で将棋を教えてもらっている。石田先生が活躍されて大変うれしいです。心から応援しています」と笑顔で語った。
挑戦者決定の三番勝負は、25日、8月7日、14日に開催される。対戦相手は、前期の挑戦者で、藤井聡太四段(当時)の公式戦29連勝を止めた佐々木勇気八段。
大変な強敵だが、多くの名寄市民の応援を背に勝ち進み、挑戦権を獲得してほしい。


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