【下川】
下川商業高校(鎌本光司校長、生徒86人)の3年生25人による課題研究発表会が、5日午前9時50分から町公民館大ホールで開かれ、代表生徒10人が研究成果を発表した。
同校では、3年次に商業科の授業の一環として、課題研究に取り組んでいる。生徒一人一人が自らの将来の夢や進路、趣味、地域課題、興味関心などを基に研究テーマを決め、今年8月下旬から研究を開始。地域住民の協力を得ながら研究内容を深めてきた。
今回の発表会を前に、クラスでプレ発表会を開き、代表者10人を選考、この日の発表を迎えた。なお、発表しなかった生徒15人の研究成果は、ポスター展示として来館者に披露した。
全校生徒や地域住民が来場。冒頭、鎌本校長が「3年間で培った商業の知識、技術を総合し、ビジネスや地域の課題を取り上げ、研究していくもの。1、2年生の頃から地域企業の見学や環境の取り組みなどを見聞きし、地域の課題を考え、3年生では自ら実践したいこと、地域が求めることを融合し、研究していく。生徒たちは懸命に取り組んできた。1、2年生は3年生の発表を聴き、自分の研究してみたいことを考えてほしい」と挨拶。
司会を務める生徒が進行する中、代表生徒たちは「テーマ設定」「最終的なゴール地点」「ゴール地点にたどり着くために」「反省点・良かった点」「感想」などの流れで発表した。
坪田レイアさんは、保育、物作り、子どもの運動不足、運動能力の低下をキーワードとした「つくって、動いて、楽しむ」をテーマに発表。子どもたちに、物作りの楽しさを感じてもらいながら、体を動かしてほしい―と、認定こども園「こどものもり」で、紙皿フリスビー作りとフリスビー遊びを行った。
反省点として、「もう少し子どもたちが理解できるように説明すればよかった」とする一方、良かった点や感想として、「子どもならではの発想を感じることができた。予想外のことにも臨機応変に対応できた。将来の夢(保育士)につなげることができた」などとした。
河野結さんは「食品ロス削減のお菓子作り」をテーマに発表。世界では毎年約13億tの食品ロスがあることや、日本の状況についてデータを基に説明。食品ロス削減の必要性で「『環境負荷の軽減』『資源の有効活用』『飢餓問題の解決』を進めるために重要」と強調した。
食品ロス削減のための自らの実践について、「買い物に行くときは、メモに書いた必要最低限の物を買う」などと説明。この他、世界の取り組みを理解すること、期限を意識した消費行動を心がけることなどを発表した。
来場者は「主観的な表現よりも、客観的なデータがもう少しあると、より説得力がでてくると思う」「自分自身の将来の仕事に結び付ける研究内容で素晴らしかった」「どうしたらこの活動が継続できるのか―という視点や、継続していくための提案もあると、より内容が深まる」「実際に試してみて、参加者の声を聴いて改善するという作業を繰り返している。事業を行う上で、小さく試し、その反応を見て、柔軟に変えていくということは非常に重要で、しっかりできていた」などと感想を話し、生徒たちの研究成果を、興味深く聴いていた。
この他のステージ発表と展示発表のテーマは次の通り。
▽ステージ発表=「犬のおやつ作り」「みんなに届けたい お菓子作りの魅力」「英語力とコミュニケーション能力の向上を目指して」「お野菜クレヨン」「木のアクセサリ&ヘアアレンジ」「学生の居場所を作っちゃおう」「みんなで体験!自衛隊ふれあい教室」「新商品開発~下川町100%スイーツ~」
▽展示発表=「特産品を使ってアレルギーに対応したクッキーを作ってみよう」「デジタルデトックス~1週間チャレンジ~」「ミニ映画館」「飲食店の経験をする」「オリジナルTRPG作り」「ジャンプ教室」「手作りヘアワックス」「ソフトテニス教室」「GRAVITY REJECT~重力なんて知らねぇ」「日本甜菜製糖株式会社について」「みんなでつながろう!心と体のコミュニケーション」「簡単に作れるお菓子作り」「健康的な増量飯」「ゲーム大会」「子どもと一緒に運動遊び」「特産品を使ってアレルギーに対応したクッキーを作ってみよう」



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