【名寄】
一般道道688号名寄遠別線の全線開通予定時期は、未完成区間の地滑り対策工事が難航しているため、2025年度から4年延期され、29年度の見通しとなったが、工期延長に伴い、総事業費は150億3千万円から19億7千万円増の170億円を見込んでいることが分かった。
今年7月31日に開かれた北海道の24年度第2回公共事業評価専門委員会で配布された資料の「公共事業再評価地区一覧表(大規模増額等地区)」に、名寄遠別線の総事業費増加が示されている。
さらに事業完了予定の延期についても記されている。
なお、24年度までの累計事業費は148億2900万円(進捗率87.2%)が投入されている。
同線は、名寄市から幌加内町を経て、遠別町までの延長90km。06年に「道州制特別区域における広域行政の推進に関する法律」により、北海道開発局による開発道路事業の計画・実施権限の移譲が決定し、10年に開発道路指定が廃止され、道に事業を移譲した。
総事業費は10年度当時で47億1千万円だったが、地滑りや土石流対策、橋りょう形式の変更、工事用道路の延伸、トンネル掘削補助工法の変更、近年の資材・労務単価の上昇などが影響し、12年度に53億7千万円、14年度に115億円、19年度に131億円、23年度に150億3千万円。24年度に170億円と10年度比3.6倍に膨らんでいる。
工期の延長に伴い、全線開通予定時期も10年度時点で15年度だったが、14年度時点では21年度、19年度時点では25年度、24年度時点では29年度とずれ込んでいる。
現在、幌加内町・遠別町境界付近~遠別町正修間の7.8kmが未開通であり、北工区(遠別側)1.5kmと南工区(幌加内側)1.4kmの計2.9kmは路盤などが未完成となっている。
未開通区間には、道路工事5.7kmをはじめとして、橋りょう工事4カ所、トンネル工事758m(宇遠別トンネル)、地滑り対策工事9カ所が残されている。
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