【名寄】
2025年度(令和7年度)の名寄市文化奨励賞の福祉部門(障がい者福祉の向上)に、社会福祉法人なよろ陽だまりの会(池昇一理事長)が選ばれた。名寄市文化賞審議会の佐藤源嗣会長が、16日午前11時に市役所名寄庁舎を訪れ、加藤剛士市長に答申して決定したもので、授賞式は「文化の日」の11月3日午前11時からホテル藤花で行われる。(秋元)
なよろ陽だまりの会は2014年、障がい者の職業と生活を支援して「働く喜び」「地域で生きる力」を育て、自らが社会参加する中で自立した活動を進めることを目的に設立。現在は126人の利用者となり、市内を中心に各種事業を展開して障がい福祉の充実に寄与している。
特に、多機能型就労継続支援B型の分野では、食堂や指定ごみ袋の製造、イオン名寄店2階フードコート内での出店、市内高齢者への配食サービスなど9事業を展開。生活介護の分野でも、市外からのごみ袋製造や機密文書のシュレッダー作業などの業務委託を受け、市内外の障がい者の継続的な就労支援、地域への必要なサービス提供などで重要な役割を果たしている。
利用者が自立した生活を送れるよう、金銭・健康面の管理、洗濯や入浴などを支援するため、市内8カ所にグループホームを開設し、生活援助にも取り組んでいる。
これらの活動により、設立当初は60人だった利用者が、現在は倍以上の126人に。名寄を含めた上川地域全体の障がい者福祉充実になくてはならない存在となっている。
また、陽だまりの会の親的な組織となる名寄心と手をつなぐ育成会との両輪による地域に根差した活動は、障がいに対する理解を深め、地域福祉の向上に大きく寄与している。
名寄市文化奨励賞の受賞決定は、今までの活動が高く評価されたもの。名寄庁舎で行われた受賞者決定記者会見では、加藤市長が「審議会の答申を尊重して決定した」と報告するとともに、受賞の功績をたたえ、今後の活躍に期待を寄せた。
出席した池理事長、長谷川まゆみ総合施設長は「日頃の努力が認められ、名誉ある賞をいただけることに感激している。利用者、家族、職員、関係者皆さんのおかげであり、喜んでもらえると思う」と感想を話した。
また、利用者の障がいのある、ないに関係なく、平等に自立した生活を送ることを第一の目標に、働く環境整備の充実にも取り組んでいるとし、利用者が安定した収入を得られるよう、より一層の業績向上にも努める―と今後の抱負を話した。
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