【名寄】
アメリカ・ニューメキシコ州で行われたホーク部隊実射訓練検閲(ASP)で、名寄に駐屯する陸上自衛隊第4高射特科群(南俊之群長)の第316高射中隊(香田卓哉中隊長)が、念願の日本一を獲得。第315高射中隊(清水洋中隊長)が全国第2位に輝くなど、4高群が上位を独占する快挙を成し遂げた。
4高群はアメリカでのミサイル実射訓練において、1992年から「要撃成功・優秀」の評価を毎年獲得するなど、道北防空の骨幹部隊として活躍している。
今年は第315高射中隊(隊員26人)、第316高射中隊(同26人)が実射訓練に参加。10月に高友会名寄支部(金塚裕支部長)主催で開催された「ASP壮行の夕べ」で、多くの市民や自衛隊後援団体による激励を受けた隊員たちは、同月下旬にアメリカ入り。11月上旬から中旬にかけて検閲に臨んだ。
4高群が日本一の成果を獲得するのは、2021年以来、2年ぶりで、同一群が1位、2位を獲得するのは今回が初の快挙。
健闘した隊員の労をねぎらおうと、高友会名寄支部主催のASP成果報告会が、11月30日午後7時からホテル藤花で開かれた。
金塚支部長が「全国1、2を達成したことを誇りに思う。日ごろの訓練とは異なる環境で、本来の力を発揮することは本当に大変なことだと思うが、2個中隊のクルーはそれを乗り越え、この素晴らしい成果を獲得することができた」と健闘をたたえ挨拶。
参加隊員が登壇し、清水中隊長が「目標として掲げていた優秀・要撃成功、特に射撃準備等評価で日本一の成果を獲得することができた。隊員については目標達成に向け頑張ってくれ、この成果が得られ、中隊長として心強く思う。これも多くの皆さまのご支援があったからこそと感謝しています。積み上げてきた練度を発揮し、引き続き尽力していきたい」。
香田中隊長が「日本一を獲得できたのは、多くの皆さまのご支援のおかげと感謝しています。アメリカ到着後、雨が降る恐れがあったが、名寄の皆さまの温かい声援のおかげで、雨も降ることなく、評価を受けることができました。この成果を着実に積み上げ、引き続き良い成果が発揮できるよう訓練に励みたい。激励をよろしくお願いします」と感謝した。
吉田素子名寄自衛隊協力婦人会長から、清水、香田両中隊長、南群長に花束が贈られた。
南群長が「ものすごい成果を、両中隊とも出してくれた。隊員は当初、緊張でがちがちだったが、精神的な支えとなったのは、ASPの応援旗だった。群の隊員、名寄の方々にいただいたメッセージに目を通すと、われに返ってしっかりやろう―とやる気に変えることができた。皆さんの応援、激励が大きな力となった」と礼を述べた。
来賓を代表し、名寄地方自衛隊協力会長の加藤剛士市長が「4高群の完全優勝おめでとうございます。名寄の誇り。皆さんの頑張りに心から敬意を表したい」と、両中隊の成果を祝った。