北国博物館 独自の感性で表現 サロン・ド・フィナール展 北海道では初めて開催

【名寄】

 下川町の農民画家、及川幸雄さんらによる美術展「サロン・ド・フィナール展」が、7日から12月2日まで名寄市北国博物館1階ギャラリーを会場に開かれており、独自の感性で表現された作品がそろい、来館者の目を楽しませている。
 「サロン・ド・フィナール」は、フランスの招待出品制展示会「サロン・ド・メ」の招待出品に関わる日本唯一の窓口として1981年、フィナール国際美術展がフランスから訪日選考委員を招き初開催。同展の入選者たちにより85年、「サロン・ド・フィナール」が創立した。
 86年に東京で第1回会員展、99年からパリ、2001年から大阪や京都で巡回展と発表の場を広げて、国内をはじめ、パリ、マルセイユ、上海、ソウルなどでも交流展を開催。
 14年に「サロン・ド・メ」が長い歴史に幕を閉じ、「サロン・ド・フィナール」も活動休止を余儀なくされたが、19年には東京、パリのギャラリーで展示会を開催。再度集まった会員たちで再結成への機運が高まって、20年に活動を再開した。
 これまで東京近郊を中心に展示会を開催してきたが、今回、会員の及川さんが暮らす北海道で初めて開催することとなり、北国博物館の協力で実現されることとなった。
 会場には、及川さん、「サロン・ド・フィナール」事務局担当の新保陽子さんをはじめ、井手菜穂さん、植村康太郎さん、ふるいち勝彦さん、大川伸明さん、追原多見絵さん、河合麻里子さん、和田俊幸さん、池田充さん、露木孝さんの国内会員11人が26点を出展している。
 絵画を中心として造形の作品なども並んでおり、抽象的な表現の手法や作品も見ることができ、来場者の目を引いている。
 及川さんは「全員に個性があって、手法も違います。一様には見られないので、ぜひ会場に足を運んでください」。
 新保さんは「フランスでも活躍している方がいるので、一味違う感性が楽しめると思います。会場には、独特の感性を持って、個性とバラエティー豊かな作品が勢ぞろいしています」などと語り、多くの来場を呼びかけている。
 開館時間は午前9時から午後5時まで。最終日の12月2日は午後3時までの展示。休館日は本来、毎週月曜日となっているが、11月24日は特別開館し、翌25日は振替休館となる。

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