児童労働、貧困の現状知るために フィリピン・セブ島に留学 名寄市 岩井心咲さん(士別翔雲高1年) ボランティア活動でクラファン 現地のスラム街、児童養護施設へ

【名寄】

 名寄市内在住で士別翔雲高校1年の岩井心咲〔みさき〕さん(15)は、12月8日からフィリピン・セブ島に留学する。児童労働や貧困の現状を知るため、スラム街や児童養護施設でボランティア活動に取り組むことにしており、その活動費用のためクラウドファンディングを、来年1月18日まで実施している。「子どもたちのために活動するので、多くの支援をお願いします」と協力を呼びかけている。
 岩井さんは、名寄南小学校、名寄中学校を卒業。もともと海外に興味があったが、中学校の社会科授業を通して、世界で教育を受けられていない子どもがいることを知り、児童労働や貧困に関心を持った。
 今年3月にもフィリピンへ1週間留学。スラム街を訪れたが、もう一度、しっかりと現状を見てきたい―と、文部科学省の留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN」を活用し、12月8日から来年1月17日まで再びフィリピンに留学する。
 6週間の留学期間中、児童労働や貧困の現状を知るため、セブ島のスラム街や児童養護施設でボランティア活動に取り組む。
 「児童労働や貧困の問題に興味があり、現地で状況を見ながら、このような現状をなくすためにできることを探していきたいです。日本ではあまり身近な問題になっていないので、知ってほしいです」と語る。
 ボランティア活動では、炊き出し活動や絵本の読み聞かせ、折り紙、葉や花を使ったアート作品づくりなどを予定している。
 また、市民から寄贈を受けた文房具やノート、折り紙、洋服などを提供する。
 ボランティア活動の費用として、クラウドファンディングを今年11月25日から来年1月18日まで実施中。海外を旅行したことがある担任教諭と留学について話していた際、クラウドファンディングの利用を勧められたとのこと。
 支援金は主にボランティア先での炊き出し活動の費用、文房具などの輸送費などに活用する。目標金額は50万円で、500円から支援できる。
 協力を呼びかけるために、名寄市内や士別市内の店舗などにポスターを貼ってもらっている。
 「今、できることとして現地の子どもたちとたくさん交流し、いろいろなアクティビティをしたいです」と話し、活動の様子は岩井さんのインスタグラム(@tobitate10_misaki)で発信する。
 留学を控えて「子どもたちと交流できることが楽しみですが、スラムや貧困の現状をもう一度見て、自分としてできることを探したいです。前回の留学で仲良くなった子に会えるのも楽しみです」と語る。
 留学期間中、セブ島では、現地の語学学校の教員とともに活動する。
 児童労働や貧困をなくすことが夢で、その活動に携わり続けるとのこと。「今回の留学を通して、何をすべきか見つけたいです。フィリピンだけではなく、世界の貧困問題を解決できるような事業をしたいです」と意気込んでいる。
 クラウドファンディンは「CAMPFIRE」(https://camp-fire.jp/projects/905431/view)のサイトで実施。「フィリピンの子どもたちに笑顔と希望を届けたい!!」のプロジェクトに進むとよい。

名寄新聞の購読をご希望の方は以下のお電話・FAXまたはメールからお願いいたします。
※地方発送も承っております。お気軽にお問い合わせください
購読料:1,980円(1ヶ月)
TEL:01654−2−1717
FAX:01654−3−2181
MAIL:web-regl@nayoro-np.com