【名寄】
名寄市による地域おこし協力隊員の辞令交付式が、1日午前10時半から市役所名寄庁舎で行われ、JICA海外協力隊として外国での日本語教育に携わっていた桜井千代子さんが着任。名寄で働く外国人への日本語指導や定住支援などを展開していく。
名寄市では、地域で暮らす外国人の日本語習得や、外国人同士のつながり形成、市民との交流促進を目的に、2024年8月に交流型日本語教室(にほんごひろば)を開設。加えて、日本語能力試験を目指す日本語教室の指導者を求め、地域おこし協力隊を募集。
桜井さんは、JICA海外協力隊員としてマレーシア、モンゴル、台湾、ウズベキスタン、中国の各国・地域で、20年以上にわたり日本語教育に携わってきた。
辞令交付式で加藤剛士市長が、「またとない人材に来ていただくことができた。さらなる多様性ある地域社会へ、桜井さんのお力をお借りし、外国人材活用の動きが、さらに広がっていくことを願っている」と期待を込めた。
地域おこし協力隊への応募動機について、桜井さんは「帰国後は、在留外国人の方をサポートできるような仕事がしたい―と考えていた。昨年、JICAのモンゴル事務所を通じ、名寄市で外国人材の活用を担当している藤井智さんから、名寄市としての取り組みや今後の展望などを伺い、興味を持った」と説明。
名寄では①外国人への日本語教室の運営・実施(特定技能2号試験の日本語部分に関するサポート。日本語初級者を対象とした生活日本語習得のためのクラス開講)②外国人の生活・定住支援③外国人と市民との交流イベントの企画・実施―などに取り組んでいく計画。
桜井さんは「海外に23年ほど住んでいたが、現地の方々にとても助けられ、安心して生活することができた。また、友達ができることで、その国がとても好きになったという経験がある。海外で感じたこの思いを、私の仕事である日本語教育を通じて、外国人の方々に味わっていただきたい」と語る。
まずは、名寄で働いている外国の方々の繋がりをつくり、そこに関わり共に活動する日本人の輪をつくることが大切―と語り、「定住できるようになった方は、ご家族を呼び寄せることも想定される。そのときのことを見据えて、今居る方だけではなく、ご家族が来たときの受け入れや日常生活などについても考えていかねばならないと思う。特定技能の2号を取るための日本語能力試験N3という資格取得と、専門的なスキルアップも必要だと思うが、その後のことを考えることも必要」と気持ちを新たに語っている。
名寄新聞の購読をご希望の方は以下のお電話・FAXまたはメールからお願いいたします。
※地方発送も承っております。お気軽にお問い合わせください
購読料:1,980円(1ヶ月)
TEL:01654−2−1717
FAX:01654−3−2181
MAIL:web-regl@nayoro-np.com

