下川商業高スキー部、ジャンプで1年生5人が入部 親元離れ競技力向上へ励む、下川出身・岡部孝信さんの長男も

【下川】

下川商業高校スキー部の1年生部員5人
(左から髙橋さん、岡部さん、
郡司さん、池田さん、美ノ谷さん)

下川商業高校スキー部は本年度、町内外出身の1年生5人が加わり、3年生1人と2年生1人を合わせたジャンプ競技の7人でスタートを切った。チーム力を高めて切磋琢磨(せっさたくま)し、ジャンプのまち・下川から世界への飛躍を目指す。
本年度入部した1年生は、ジャンプで江別市出身の岡部凛大郎(りんたろう)さん、札幌市出身の髙橋劉生(りゅうせい)さん、上川町出身の池田咲希(さき)さん、兵庫県出身で下川中学校卒業の郡司真那(まな)さん、札幌市出身の美ノ谷佳鈴(みのや・かりん)さんとなった。
岡部さんは、長野五輪ジャンプ団体金メダリストで下川出身の岡部孝信さんの長男。父・孝信さんのどこまでも飛んでいくジャンプ、トレーニングに励む姿に憧れ、小学4年のときにジャンプを始めた。中学時代も全国トップレベルの中学生選手として活躍。
「両親に頼ったままではなく、自分で生活し、自分で考えながらトレーニングできるようになりたい」と親元を離れて同校に進学。「父を超えたい。在学中に世界ジュニアで金メダル獲得を目標に頑張りたい」と話す。
髙橋さんは、小学3年のとき、祖父に札幌の荒井山へ強引に連れていかれ、ジャンプを始めた。1年後には空中に浮く感覚、仲間との合宿や大会への参加が楽しくなり、競技を続けることを決意。ジャンプ環境が整う下川で、指導者である伊藤克彦さんに教わりたいと、同校に進学した。「在学中に国体や選抜、ジュニアオリンピックなどで優勝したい」と言う。
池田さんは、同郷の高梨沙羅選手に誘われてジャンプを始めた姉を追うように、自身も4歳で始め、姉の母校でもある同校に進学。「環境が充実した下川町で成長し、姉を超えたい。姉にジャンプの大会で勝ちたい。インターハイで優勝したい」と意欲を燃やす。
郡司さんは、中学1年のときに北京冬季オリンピックのジャンプ競技を見てスキー留学を決断。中学2年で下川へ留学してジャンプを始め、中学3年のときには中学スキー全国2位の表彰台に上がった。高校では「世界ジュニアなど世界の大会に出場したい」と話す。
美ノ谷さんは、3歳のときにテレビで観た高梨選手に憧れ、小学1年からジャンプを始めた。「中学時代、札幌では土日しか練習ができなかったが、下川では毎日できる。親元を離れることで自立もできると思った。インターハイ優勝と世界ジュニア出場を目標に頑張る」と語る。
5人にとって下川への留学は、ジャンプの技術を磨くことに加え、親元を離れて寮生活を送ることで、成長に結び付ける思いも大きいようだ。同校も5人の飛躍を願いエールを送る。