【名寄】
一般財団法人名寄市体育協会(吉田肇会長)の第1回加盟団体代表者会議が、17日午後6時から「よろーな」で開かれた。
20の加盟団体の代表者と、体協から会長、副会長、理事、評議員などの役員と事務局職員など、合わせて約50人が出席した。
体協では、名寄市風連町スポーツ協会(日根野正敏会長)、Nスポーツコミッション(会長・加藤剛士市長)と、組織統合の協議を2年前から進めており、今回の加盟団体説明会は、今年度初めての開催となった。
冒頭、吉田会長が「加盟団体のアンケート調査で、高齢化による担い手不足など、多くの団体が悩みを抱えていることが分かった。丁寧に聞いてこなかったことを反省している。本日の会議では、組織統合や要望に関して、忌憚(きたん)のない意見を出してほしい」と挨拶。
始めに事務局が、約2年間にわたる組織統合の議論経過を時系列で説明。昨年10月以降の体協内の各種会議では、役員合同説明会、役員合同意見交換会、理事会、組織統合準備チーム会議、役員合同会議などを合計7回開催して意見集約したことを報告した。
意見集約(まとめ)の結果は、「名寄市が提案する『スポーツを通じたまちづくり』のグランドデザインについては大いに賛同する」ものの、将来のリスクなどを勘案して「当面の間は現状を維持する」。
施設管理を軸に加盟団体と協働で市民皆スポーツ普及やジュニア育成等にまい進しながら、Nスポーツコミッション構想の一翼を担う組織として、これまで以上の協力体制を構築し、「スポーツを通じた街づくり」に貢献できる団体として「個別に活動することが望ましい」との見解に至ったと説明。
また、集約結果は最終決定ではなく、現時点での役員総意であることを強調した。
質疑・意見交換では、多くの団体から質問や意見が出された。
主なものは、「合意していたのに進んでいない最大の理由は何か」「統合できないどんな問題があるのか」「以前の理事・評議員会では前向きに統合を進めることになっていたのではないか」「3者のトップ会談で合意があったのに、なぜこのような結果になったのか」「それぞれの団体に歴史があり、組織統合は時間がかかるが、ジュニアの育成など将来の統合に向けて前向きな議論をすべき」「今日の会議は統合に向けての会議ではないのか」。
これに対して、体協役員・事務局は、「統合時には組織の解散が求められる。新組織には現在の体協役員はダメとなった。基本財産を返上することや組織運営などが問題となった」「トップ会談の際は、情報が十分ではなかった。例えば、新組織の役員の数、財団の基本財産の在り方、大都市の関係者が3年間サポートする―など、組織や予算、今後の活動の在り方などが後から示された。説明が遅れたことは申し訳ない」などと理解を求めた。
また、「理事会や評議員会の議事録、市から示された提案内容などの資料を、今後の説明会に提出すべき」「市に対して、協議期間をもう少し延長してもらい、原点に立ち返ってしっかりと議論すべき」など、その後も、議論不足や説明不足に対する多くの意見や質問が出された。
加盟団体から統合に賛同する意見が多かったことから、体協役員は「加盟団体の代表者も含めた、統合を検討するチームを立ち上げたい」との意向を示した。
吉田会長は「課題を整理して、再度この会議を開催します」と理解を求め、会議を終了した。