【名寄】
名寄市立総合病院(眞岸克明院長)の「ふれあい看護体験」が2日、同院で開かれ、名寄高校の生徒が看護師の仕事や心構えなどを学ぶとともに、病院スタッフとコミュニケーションを図りながら仕事の一端を体験した。
同院看護部(日下玲子部長)では、看護師を志す若者の育成や看護に対する関心を高めることなどを目的に、高校生に職業体験の場を提供している。今年は名寄高校から11人が参加した。
参加者全員が白衣に着替えた後、一日看護師の辞令が交付され、日下看護部長が、看護学校や医師の診療介助、患者の介助など看護職の仕事について説明。看護師を目指すための知識を深めた。
続いて、今年入職した先輩看護師3人が、看護師を志した動機や日頃の仕事内容などで講話。学校選びは「オープンキャンパスを積極的に活用し、自分に合った学校を選んでほしい」とアドバイス。
日頃の心掛けとして、「患者さんに信頼してもらっているからこそ、自分の言動や行動には注意している」「患者さんの症状や疾患だけを見てしまいがちだが、患者さんの日頃の生活や社会的背景など、患者さん自身を見るよう心掛けている」「患者さんの不安や緊張を軽減できるような説明や声かけを心掛けている」などとし、「看護体験を通じ、看護師に興味を持ってくれればうれしい」と呼びかけた。
看護体験では、看護師や助産師による指導の下、意識不明傷病者の発生を想定し、意識や呼吸の有無の確認、胸骨圧迫の方法、AED(自動体外式除細動器)の使用などを学習。参加者は大きな声で近くにいる人に119番通報やAEDを持ってくることを依頼したり、胸骨圧迫を行ったりと、真剣な表情で救命処置に取り組む様子が見られた。
ヘリポート見学に続き、実際の病棟を訪れての看護体験も行われるなど、参加者は看護師の仕事に興味、関心を高めていた。