馬そり3年目、楽しさ共有し進化を

そりを引いて走る愛馬ハナ

 馬そり1年目、2年目は過去で触れたが、2021年12月31日から3年目の馬そりシーズンが到来。これはそのときの話である。
時々、愛馬ハナ(北海道和種馬)と妻、地元の人たちと楽しんでいる。
 これまで、自分だけで乗るときは立って乗り、誰かと2人以上で乗るときは、自分が手綱を持って操作し、みんなでしゃがみながら加速して乗っていたが、今シーズンは、立ち乗りや手綱も体験してもらっている。
 体験するメンバーは毎回違う方たちで、週末や祝日など休日を使って、1、2組ずつの少人数で行い、前半の1か月で20人に参加していただいた。幼児、小中学生やその保護者、若者世代が多い。
 手作業で除雪している円状のコースの他、敷地内の道を利用した直線コースで楽しんでいる。
 直線コースは加速やバランス維持がしやすいので、筆者の手綱操作で加速させた馬そりに2、3人で乗って、スピード感を味わってもらっている。全員立ち乗り以外に、前方や後方でしゃがんだり、座ったりしてもらうなど、それぞれに合った方法で乗ってもらっている。
 円状コースは急カーブや起伏のあるコースだが、周りに雪がたい積し、手綱を誤っても雪に飛び込むだけで、安全を確保できる。参加者各自で手綱を持って、立ち乗りしてもらいながら、そり上のバランス維持と手綱のコントロールを同時に行う難しさ、その楽しさを体感してもらっている。
 馬そりは高齢の方にとって懐かしい光景のようで「涙が出る」と言う方もいた。
 馬そりの楽しみ方は年々、進化中。今シーズンはそろそろ終盤だが、地域の方たちと楽しみを共有しながら、発展させたい。


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<2022年2月22日付名寄新聞掲載の記事を基に再構成しました>