美深町地域包括支援セン、美深小 支えることの大切さ学ぶ 認知症キッズサポーター養成講座

【美深】

 美深町地域包括支援センター(久保始子所長)による「認知症キッズサポーター養成講座グループワーク」が、16日午後1時半から美深小学校(藤原雅宏校長)で開かれ、児童たちが認知症に理解を深めながら、支えていくことの大切さを学んだ。
 子ども対象の養成講座は、美深町内では初めての試み。国でも児童生徒対象の養成講座を推進しており、同センターでは子どもたちに知識を身に付けてもらい、認知症の人たちを見守ってほしい―と開講した。
 同校では、5年生(12人)と6年生(18人)を対象に、道徳と学活の授業として実施した。
 講師は同センター保健師の久保所長、社会福祉士の寒藤亮太さん、佐藤史奈さんが務めた。
 前段で、美深町でも高齢化が進んでいることを説明。
 人口3611人(6月末現在)のうち、65歳以上は1541人で高齢化率は42・1%、75歳以上の後期高齢者は943人で全人口の25・8%、最高齢は107歳。身近なところに高齢者がいることを伝えた。
 認知症は脳の病気であり、年齢を重ねると大切な情報を覚えるために時間がかかり、認知症になると新しい情報が取り入れられなくなることなど、症状について解説した。
 認知症になった人が置かれる状況として「自分がおかしい―と不安になったり、苦しんだり、悩んだりします。不安な気持ちに寄り添って、手を貸してほしいです。優しい言葉をかけられると、相手はホッとします」と、支えることの大切さを呼びかけた。
 グループワークでは、年を取ることで起こる体の変化、認知症のイメージ、認知症の人に対してできることを考えながら発表。児童たちは「間違いは優しく指摘する」「道に迷っていたら優しく手助けする」などと発表していた。
 町内でも数年前、認知症の人の行方が分からなくなり、警察で捜索した事案があり、認知症と思われる人を見かけた際に「声かけができなくても、困っている人がいたことを学校の先生や子ども110番の家の人、家族に伝えてほしいです」と伝えていた。

名寄新聞の購読をご希望の方は以下のお電話・FAXまたはメールからお願いいたします。
※地方発送も承っております。お気軽にお問い合わせください
購読料:1,980円(1ヶ月)
TEL:01654−2−1717
FAX:01654−3−2181
MAIL:web-regl@nayoro-np.com