実習販売品の製作過程など見学 下川商高3年生が山びこ学園と交流 6月28日の販売実習会に備えて

【下川】

下川商業高校(濱下昌也校長)3年生の販売実習に関わる下川町立障害者支援施設山びこ学園(森笠明子園長)との交流会が、8日午後1時から同園で行われた。
同校では毎年、札幌市内で販売実習を実施しており、その際、山びこ学園の利用者が製作したものも販売している。販売実習を前に、どのように製作されていくかを学習するとともに、利用者との交流を深め、ボランティア意識を高めることを目的に開催。コロナ禍もあり、5年ぶりとなった。
当日は、販売実習会の「まごころ商品部」に属する板野颯さん、梅坪日菜さん、寺澤大翔さん、長尾星來さん、西田蓮太郎さん、宮坂ゆずさん、宮路琴羽さんの生徒7人が参加した。
はじめに、同学園の指導員から、販売予定のしいたけ、木べら、陶芸品、木工品、手芸品などの説明と、販売時の心構え、包装の仕方などを学んだ。
また、しいたけの栽培方法を理解するため、栽培しているハウスを見学。しいたけ栽培用の木にドリルで穴を開け、菌を植え付ける「植菌」について学んだ。
その後、戸田建設が栽培しているイチゴのハウスを見学。同社の三浦玄太さんから、イチゴのハウス栽培の方法などを学んだ。三浦さんは、農業と福祉が連携する「農福連携」に同社が取り組んでいることを話し、ハウス4棟で1万2千株のイチゴを植え、収穫は6月~11月に行い、約2万8千パックのイチゴを販売していること。今年から、山びこ学園と共同作業を進める予定でいることなどを説明した。
同校販売促進部チーフの西田さんは、「山びこ学園の利用者が、丁寧に物を作っていることが理解でき、感動した。販売時は、利用者の思いを伝えながら、全部販売したい」。
また、長尾星來さんは「製作過程など、普段見られないところも見学できた。販売の際は、それらの思いも伝え、頑張って売り切りたい」と、それぞれ笑顔で語った。
なお、同校の販売実習会は、6月28日に札幌の丸井デパートで開催される予定となっている。