シンポジウムや販売、植栽など 全国ハーブサミット名寄大会 ハーブの魅力に理解を深める

【名寄】

「第29回全国ハーブサミット名寄大会~健康をささえる薬草のまち~なよろ~」が、22、23の両日に市内で開かれた。シンポジウムや販売、植栽体験などを通してハーブの魅力に理解を深めた。
ハーブの関係事業に取り組む自治体と民間団体で組織する全国ハーブサミット連絡協議会のイベント。1992年から開催されており、北海道では2006年以来18年ぶりで、名寄では初となった。
22日は午後1時半からホテル藤花でシンポジウムを開催。道内外からハーブ愛好者など約100人が来場し、加藤剛士市長が歓迎の挨拶をした。
基調講演では、市内大橋にある国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所の林茂樹リーダーが講師を務めた。「身近な生活にある薬用植物」をテーマに、林リーダーは生薬と漢方薬、民間薬、ハーブの違い、特性、種類などを専門的知識と合わせて分かりやすく解説した。
また、前名寄市立大学副学長で、現在はホクレン農業協同組合連合会特任技監の加藤淳さんが「健康をささえる北海道産小豆」をテーマに講演。王子薬用植物研究所株式会社の八田嘉久取締役事業部長が「北海道での薬用植物カンゾウの大規模栽培と商品化について」の事例発表も行い、参加者は知識を深めた。
シンポジウム終了後の交流会では、地場産品や薬草を使用したハーブサミット仕様のコース料理を楽しんだ。
サミット関連イベントとして、イオン名寄店で北海道内外から「ハーブ」「薬用植物」に関係する店舗による「ハーブマルシェ」も開催。全国から幅広い種類のハーブを取り扱う店舗が集まった他、地元からも王子薬用植物研究所や下川町事業協同組合、名寄のひまわり工房「北の耀き」、美深ハーブ園などが出店。多くの来店者でにぎわっていた。
23日は同名寄大会関連企画「バスツアー」が行われ、市内や道内外からの参加者が、ハーブの植栽や薬用植物ほ場見学などを楽しんだ。
バスツアーには、市内、道内外から約40人が参加。午前6時のアスパラ収穫体験を皮切りに、ハーブの植栽体験、薬草・花まつり見学、薬用植物ほ場見学、北国博物館見学、ハーブマルシェ見学(イオン名寄ショッピングセンター)などが行われた。
このうちハーブの植栽体験は、午前8時半から道立サンピラーパーク花の丘レストハウス周辺で行われた。
サンピラーパークやなよろ健康の森などを、地域住民の手で魅力あふれる公園に育むことなどを目的に活動している「パークサポート倶楽部(栗原智博会長)」と、サンピラーパーク建設に携わった道職員や市職員OBなどで組織する「サンピラーパークを愛する会」から25人が協力。
ツアー参加者は、サンピラーパークを管理する名寄振興公社職員の説明を聞いた後、シャベルを手に作業開始。穴を掘ったり、培養土を混ぜたりした後、用意されたラベンダー(イングリッシュ系のブルースピア)400株を、一株一株丁寧に植栽して土に親しんだ。
作業終了後は、整備されたハーブを背景に記念撮影も行った。
なお、パークサポート倶楽部とサンピラーパークを愛する会のメンバーは前日の22日、ベルガモット、カモマイル、チャイブといったハーブ255株を植栽した。