【名寄】
なよろ健康の森(市内日進)北側の「森と水辺のゾーン」では、白い球状の花をたくさん付ける「スノーボール」が見頃を迎えている。市内在住の水間政光さん(86)が15年かけて育ててきたが、今冬、積雪の重みで枝が折れるアクシデントに見舞われた。現在は新芽が成長し、小ぶりの花をたわわに付けた。水間さんは「16年目にして再スタート。この生命力を多くの人に見てもらいたい」と語る。
スノーボール栽培は、雪質日本一の美しい名寄の雪を夏にも表現し、名寄を広くPRしよう―と、当時の名寄市役所の職員自主研究グループが2009年に始めた。現在は、来園者に季節の花で癒やしの時間を過ごしてもらおう―と水間さんが管理。毎年この時期には、スノーボールの美しい花がトンネルを形成、多くの地域住民を楽しませている。
しかし、今年1月、大雪や強風などの影響で、アーチ状に組まれたアルミパイプが倒壊。大切に育てられたスノーボールの枝も大半が折れてしまった。
水間さんは「苦労して育ててきた分、ガックリきた。一度に大量の雪が降り、強い風で骨組みが揺れ、重さに耐えきれなかったのだと思う」と、花の数も増え、順調に成長してきていただけに、落胆も大きかった。
だが、折れた枝の脇では、雪の重みに負けない新芽がすくすく育っていた。水間さんは「不幸中の幸い。新芽は弾力性があり、重い雪にも耐えることができたと思う」とホッと胸をなでおろす。
現在は直径4㎝から7㎝程度と、幾分小ぶりの花だが見頃となり、力強く花のトンネルを形作っている。
水間さんは「これからは骨組みで囲わず、自然の形で育てようと思う。冬期間は1週間に一回程度の雪下ろしが必要になるかな」と気持ちを新たに語る。
16年目となるスノーボール栽培。今年も害虫対策のための消毒作業や、周辺に生える雑草を取り除くなど、管理には労をいとわない。水間さんは「新しい芽は、きれいな花を咲かせるよう着々と育っている。まだ枝も花も若く小さく、見頃は今月15日くらいまでと見ている。完成した花のトンネルを想像しながら楽しんでもらいたい」と多くの来園を呼びかける。
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