【名寄】
名寄高校(今中勇希校長)では、「ジョブシャドウイング」に取り組んでおり、生徒たちが各職場で仕事の様子を見ながら体験し、社会とのつながりを感じている。
キャリア教育の一環として、本年度から「ジョブシャドウイング」を開始。1年生(131人)と2年生(同)の全員を対象としている。
「ジョブシャドウイング」とは、生徒が各事業所へ出向き、働く人たちに「影」のように張り付いて観察するもので、地元企業の仕事内容に理解を深めながら、社会とのつながりや仕事のやりがいを見出すことを趣旨としている。
卒業直後の進路として就職、進学にかかわらず、さらにその先を見据えて、さまざまな経験をしてもらうことを狙いとしている。
同校では、2022年10月に名寄商工会議所と「キャリア教育・地域創りに関する連携・協力」で協定を結んでおり、同会議所で受け入れ可能な事業所のリストを作成。生徒はリストから希望先を選んでいるが、リストにない場合は別途、依頼している。
10月から順次スタートしており、学校や病院、福祉施設、幼児施設などで実施。10月は9事業所で延べ24人、11月は11事業所で延べ35人を受け入れ予定。複数の事業所を希望している生徒もおり、12月以降も続く予定。
11月11日は、さんぺい動物病院、ドミールヘアー、名寄小学校、名寄南小学校、美深厚生病院の5カ所で実施した。
さんぺい動物病院では、2年生3人を受け入れ。生徒たちに診察している様子を見てもらったり、獣医師と飼い主との会話を聞いてもらうとともに、薬を入れる袋に記入するなど、調剤の仕事の一端も体験した。
三瓶孝男院長は「進路について考える機会と聞いていたので、興味を持ってもらえるようにするとともに、将来、やりたいことにリンクすることができれば」と話した。
平口雪乃さん(2年)は「小さい頃から獣医に興味があって、いろいろな動物と関わりたい―と思った。獣医は薬も扱うので、覚えることがたくさんあって大変に感じた。今後、どうしてその仕事をやりたいのか、理由や背景まで考え、進路選択に生かしていきたい」と語っていた。
ドミールヘアーでは、1年生2人を受け入れ。来店客の案内をはじめ、客に雑誌を提供したり、髪の毛を乾かしたり、クロスの整理、掃除などを体験していた。
進路担当の山本真平教諭は「働く大人を見て考えて動くことで、仕事と社会がどのようにつながっているかを学び、学校生活の意欲向上につなげてほしい」と願っている。


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