地域と共に歩む名寄駐屯地 2

2 駐屯部隊の変遷と存続・強化運動

駐屯する部隊一覧

名寄駐屯地の設置後、駐屯する部隊は次第に増え、第3連隊(後の第3即応機動連隊)、会計隊、管理隊(後の業務隊)、固定無線隊(後の基地通信中隊名寄派遣隊)、特科連隊、偵察中隊(後の第2偵察隊)、警務分遣隊(後の警務隊)、地区施設隊(施設中隊を経て2008年釧路へ移駐)などの部隊が置かれ、その後、1972年には、ホーク基地関連の編成部隊である第4高射特科群が設置された。
ホーク基地の設置では、設置反対の市民会議が設立されるなど、市民の反対運動が起きたが、計画通り、先発隊の移駐を皮切りに、ホーク部隊の編成が完結された。
一方、国鉄(現在のJR)の広域異動などで人口減少が進む名寄市にとって、自衛隊の増員増強に対する市民の期待は年々高まり、86年に「陸上自衛隊名寄駐屯地増員増強促進実行委員会」が設立された。
名称変更を経て、現在の「陸上自衛隊名寄駐屯地増強促進期成会」となり、現在、期成会は、名寄市、名寄市議会、名寄商工会議所、名寄地方自衛隊協力会、名寄市自衛隊後援会、名寄市議会防衛議員懇話会、名寄自衛隊協力婦人会、名寄地区自衛官志願推進協議会、名寄自衛隊退職者雇用協議会、(公社)隊友会名寄支部、名寄市自衛隊家族会で構成している。
この間、91年には、道内の陸上自衛隊から普通科2個連隊を削減する計画が発表され、市民に衝撃が走った。結果として、旭川駐屯地の第9普通科連隊が削減。名寄駐屯地においても、第2特科連隊の旭川駐屯地の移駐などによる削減する部隊と、第3普通科連隊の対戦車中隊など増強する部隊があり、全体では、隊員約60人の増員となった。
また、2004年には、財務省が提案する陸上自衛隊定員削減案に基づき道内の38駐屯地中、名寄を含む30駐屯地が廃止対象に挙げられるという報道が出た。これまで、駐屯する部隊の一部廃止・移駐や定員の削減はあったものの、駐屯地の廃止ということは、正に、寝耳に水で、市民に大きな衝撃が走った。
財務省を含めた国への要望活動、存続を求める地域総決起大会の開催などを行い、結果として、新しい「防衛計画大綱」などが国から示され、駐屯地の廃止や大幅な人員減は避けられた。
その後、普通科連隊の即応機動連隊への改編などを経て、現在、名寄駐屯地には、下表の通り14の部隊が駐屯している。
隊員数は、約1600人で、このうち、約700人が隊内に居住している。
「陸上自衛隊名寄駐屯地増強促進期成会」は、駐屯地の充実・強化などを図るため、陸上自衛隊、防衛省、財務省、国会議員などに対する要望活動を、オール名寄で実施している。
23年度の主な要望項目は、①名寄駐屯地の人員の更なる充実と再編強化、②女性自衛官(WAC)の増員、③名寄駐屯地隊舎等の増改築、④退職自衛官の再就職支援、⑤処遇改善となっている。
近年は、女性自衛官の数も次第に増え、現在、約60人の隊員が駐屯地に在籍する。これは、10年前の3倍である。
17年に、女性自衛官活躍推進イニシアティブが策定されたことにより、女性自衛官の配置制限が撤廃され、普通科や戦車中隊等への配置が可能となり、さらに、災害派遣や国際平和協力活動など、活躍の場が拡大されている。名寄駐屯地においても同様で、更なる人員増と、勤務環境の改善などを要望している。

地域総決起大会(2004年12月)