学生たちの取り組み評価 名寄大援農ボランティアの会 「わが村は美しく―北海道」で優秀賞、北海道開発局長から表彰

【名寄】

国土交通省北海道開発局が主催する第11回「わが村は美しく―北海道」の旭川ブロックの表彰式が、22日午前9時から名寄市立大学図書館で行われ、同大学の援農ボランティアの会に優秀賞が贈られた。
同局旭川開発建設部の岩下幸司部長らが同学を訪れ、援農ボランティアの会の今野聖士教養教育部准教授に表彰状を授与。また、学生の田甫真鈴(まりん)さん(栄養学科3年)に、受賞団体名が入った「わが村は美しく―北海道」運動推進ののぼりを手渡した。
援農ボランティアの会は、同学のコミュニティケア教育研究センター(荻野大助センター長)の事業採択を受け、2018年度からJA道北なよろ、名寄市などと協力して学生による援農(有償)ボランティアを実施。毎年5月~6月のアスパラの時期と、夏場のスイートコーンの収穫時期に、それぞれ約40人の学生が援農ボランティアとして活動しており、その取り組みが評価され、今回の受賞となった。
表彰式終了後、岩下部長を交えて、今野准教授、田甫さん、JA道北なよろアスパラ部会長の水上治さん、同スイートコーン部会長の清水拓馬さんで意見交換を行った。
今野准教授は、「最初、特にアスパラの時期は、授業があるため、土日だけのボランティアで役に立つのか不安があったが、その間、出面(でめん)さんを休ませることができることなどの効果が分かった。また、農家の方がなぜこの作業が必要なのかを教えてくれ、学生にとって心のケア(講習)をやってくれているようで、大変助かっています」と述べた。
水上部会長は、「学生が来てくれることで、農業が、暗いイメージから明るいイメージになり、とても助かっています。アスパラ部会としても、一定の作付面積を維持したいので、大学生の役割は大きい」と話した。
田甫さんは、「出身が根室なので、農業のイメージがなく、やってみたい気持ちもありましたが、これまで機会がなかった。3年間、同じ農家で働き、農家の人にも頼られるようになり、自信につながりました。ヤッケや長靴などを準備してくれたことも大きかったです」と感想を述べた。
また、今野准教授は、これまで、関係者と地道に取り組んできたことが外部に認めら、とてもうれしいです」と喜びを語った。
最後に、岩下部長が、自身が農林水産省の出身であることもあり、同省の「『ディスカバー農山漁村(むら)の宝』の優良事例となることを目指してほしい」と、激励を込めてこれまでの取り組みを称えていた。