循環型地域社会の構築へ 「しもかわぐるぐるマーケット」 スキー交換や販売コーナーなどにぎわう

【下川】

 循環型イベント「しもかわぐるぐるマーケット」が、14日午前10時から下川町まちおこしセンター「コモレビ」で開かれ、スキーや学校の制服などの交換会、子どもたちによる「お店やさん」やフリーマーケットなどで、多くの地域住民でにぎわった。
 町内有志で組織する「しもかわ循環型マーケット実行委員会」(立花祐美子代表、メンバー10人)の主催。立花代表によると、すぐにサイズアウトしてしまう子ども用のスキーや、年に数回程度しか着用しない学校の制服など、短期間で使えなくなる物を、買ったり捨てたりするのではなく、町内で循環できれば―と、子育て世代の目線から始まった。
 会場には、不要になった町民から寄せられた、大小さまざまなスキー板やスノーボードをはじめ、ストック、スキー靴、ウェア、帽子、手袋の他、新品同様の学校の制服などが展示された。
 オープンとともに、多くの親子が訪れ、サイズを確かめながら希望のスキーを探したり、スタッフがビンディングを調整したりする様子が見られるなどにぎわい、好評を得ていた。来場者からは「ちょうど良いサイズのスキーが見つかり、本当に助かります」と感謝の声が聞かれた。
 町教育委員会共催による、恒例の「こどもお店やさん&フリーマーケット」は、同11時にオープン。各ブースには、手作りのアクセサリーや小物、洋服、クッション、ぬいぐるみなどがずらりと並んだ他、くじ引きや「けしごむハンコ屋さん」「レジン屋さん」などのブースもあり、子どもたちの「いらっしゃいませ!」という元気な掛け声が響いた。
 今回が初参加というペアは、着なくなった服布を活用して、巾着袋やシュシュなどを手作りして販売。「自分たちで物を売ってみたいと思い参加しました」と話し、元気いっぱいに接客していた。
 また、下川商業高校3年生の蠣崎優菜さんは、課題研究の一環として参加。下川町産のスイーツを活用した新商品開発に取り組んでおり、今回は戸田建設株式会社一の橋農場で栽培する「なついちご」の規格外品を活用した「いちごミルクパウンドケーキ」を販売。試食コーナーも設けるなど工夫を凝らし、好評を得ていた。
 蠣崎さんは「レシピなどは自分でプロデュースし、製作は業者にお願いしました。食品ロス削減や、地域貢献につながれば―と思っています」と、生き生きとした表情で商品をアピールしていた。
 この他、会場では、「鹿角キーホルダー作り」「古Tシャツエコバッグ作り」「封筒づくり」「ボタンピアスとイヤリング」の循環ワークショップのコーナーや、賞味期限切れ間近の豆を使ったコーヒーを提供する「おすそわけコーヒースタンド」などのコーナーが設けられ、親子や友だち同士など多くの来場者でにぎわった。
 立花代表は「以前は違う名称で循環型イベントを行っていて、今年で通算8年目。スキー販売を行っていたスタッフもいて、サイズを合わせたりするなど、いろいろなスキルを持った人たちでイベントを運営している。ごみ減量化はもちろん、町内には移住者も多くいて、このイベントが、人と人とのつながりの場になれば」と思いを話す。

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