海のギャング・トド 宗谷岬沖の弁天島に2千頭以上

弁天島にひしめくトド(稚内水試提供)

 稚内水試では、宗谷岬沖の弁天島でドローンを使ったトドの来遊観測を実施。1月29日には2千頭以上の来遊を観測し、同水試では今季最多とみている。
 今季は11月下旬から市内のドローン事業者北方空撮と協力して調査。ドローンが飛行可能な天候に合わせ、弁天島に上陸している個体や付近を遊泳しているのも含め、数や大きさ、追跡個体のタグの有無などを観測。トドの移動時期や経路などの研究に繋げている。
「海のギャング」と呼ばれ、ニシンなど餌となる魚の回遊や流氷の動きに合わせ、サハリン東部など繁殖地から南下し、北海道周辺に移動するトド。個体によっては石狩湾周辺や、オホーツク海沿岸にも来遊するものもいるという。
弁天島は上陸しやすく、人が近寄らないことなどから移動の中継地として滞留するトドが多く、場合によっては今回のように数が集中することもあるとし、2016年の5月には約6千頭を観測している。
1〜2月の時期に2千500頭ほどの来遊も珍しくないというが、昨季の最多来遊は1月13日に観測した1千92頭と少なかった。今季は昨年末頃から1千頭ほどの来遊があり、近年では多く経過。12月頃までは体長も大きめのオスが多かったが、1月に入ってメスや若いトドも増えたという。
その年によって来遊のピーク時期や滞留期間の長さも違うため、同水試では今後も調査を続け、天候や海況、魚の回遊などとの因果関係を調べ、漁業被害軽減のヒントにしたい考え。

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