稚内市出身で、現在は下川町で酪農業を営む表朋昭さん(44)と妻の佑美さん(44)、長女の明香里さん(8)、長男の壱燈くん(3)の一家4人。生乳生産をはじめ、チーズの加工品製造にも注力し、モッツァレラチーズ、ブラウンチーズの商品をオンラインショップのほか稚内や名寄、士別の西條と下川、名寄のQマート各店舗で販売している。
表さんは中央小、稚内中、稚内高校を卒業し、東京の大学に進学したが中退。そのあと東京で内装大工として働いていた。2008年に稚内に戻り、当時祖父母が営んでいた民宿で勤務。民宿が閉業し、表さんの親友が稚内で酪農ヘルパーをしていたことがきっかけで酪農の仕事に興味を持ち、市内更喜苫内の白崎牧場に勤務していた。
その後、就農先を求めて、下川町で新規就農を果たし、21年に法人化。㈱バウアーファーム(BOWERFARM)を設立し、規模拡大にも取り組んできた。表さんは「従業員のおかげで少しずつ余力が出来てきたときにチーズ作りに挑戦しようと思い、模索していました。そんな時にブラウンチーズという、まだ北海道では誰も作っていない物を知り、挑戦しようと決意をしました」と話す。
加工品製造は佑美さんが担当。モッツァレラチーズはミルクの味を感じられ、癖が少なく、トマトと一緒に食べるカプレーゼやピザのチーズとしても使われる。焼いても美味しく、わさび醤油をつけるとご飯のおかずにもなるという。ブラウンチーズは、チーズを作るときに出てくるホエイを煮詰めて作る。砂糖は一切使っていないが、糖度が60度以上あり、ほのかにチーズの酸味を感じるキャラメルのような感覚。おやつにも、お酒のつまみにもおすすめです―と表さん。
今年4月から販売を開始。10月に東京で開催されたジャパンチーズアワードに出品したところ、2種類とも銅賞に輝いた。
商品は西條稚内店、名寄店、士別店とQマート下川店、名寄駅前店で扱っており、モッツァレラチーズが583円(税込み)、ブラウンチーズホエイキューブが1千80円(税込み)となっている。バウアーファームのオンラインショップでも販売している。
表さんは「生まれ育った稚内で自分たちが作ったチーズを扱って頂けることを非常に有難く思っていますし、株式会社西條様には感謝しかありません。小さなお子様から大人まで満足して頂けるチーズになっていると思いますので是非お試しください」とPRしている。
(梅津眞二)