自分を信じて前進して 名寄産業高校、最後の卒業証書授与式 32人が思い出の学び舎後に

【名寄】

名寄産業高校(八丁正樹校長)の第16回卒業証書授与式が、1日午後1時半から同校体育館で行われた。今月末で閉校するため最後の卒業式となり、32人が思い出の学び舎を後にした。
 同校は、旧名寄光凌高校と旧名寄農業高校の統合に伴い、2009年4月に開校。本年度の32人(酪農科学科4人、機械・建築システム科15人、生活文化科13人)を含めて1329人の卒業生を輩出した。
式では、卒業生たちが保護者や教職員、来賓に加え、北海道日本ハムファイターズのマスコットキャラクター「B・B」に迎えられながら入場。その後、本年度の学校行事や教育活動の動画が上映された。
八丁校長から一人一人に卒業証書が授与されるとともに、各種の表彰状も贈られた。
八丁校長が式辞を述べ「卒業おめでとう。後輩が入学してこないことを承知で入学されたが、寂しさを感じたことも事実。最後の一年はどのような教育活動をするか、教職員やPTAと考えて『産業高校スクールカレンダー』を作成。工業高校、恵陵高校、光凌高校、農業高校からの伝統ある行事を目に焼き付けてほしいと作成した。皆さんには感謝の気持ちでいっぱい。PTAと同窓会の支援なくしては成し遂げることができなかった」と振り返った。
卒業を迎えて「学びや経験、仲間との絆は色あせることはなく、永遠に輝き続ける。卒業は新たなスタートであり、それぞれが新たな場所で新たな挑戦をしなければならない。つらいこと、苦しいこともあると思うが、自分を信じて前進し、どのような困難でも乗り越えられると信じている」と呼びかけた。
来賓の加藤公太PTA会長が祝辞。さらに旧職員をはじめ、昨年11月6日の閉校記念講演会で講師を務めた元日ハムの杉谷拳士さんのメッセージ動画が上映された。
卒業生代表の今野陽南さん(生活文化科)が「多くの人と出会い、協力しながら過ごし、思い出もたくさん。卒業することに実感が湧かず、今日を迎えた。最後の一年間はどの行事も最後となり、一つ一つ終わって寂しい思い。将来の進路について真剣に考える日々が続いた。卒業を迎え、つらいことや逃げ出したくなることもあると思うが、学んできたことや思い出を胸に、卒業しても産業高生であったことを忘れず、頑張っていきたい」と挨拶した。
卒業生たちは出席者の温かい拍手を受けながら退場。さまざまな思い出を残しながら学び舎を後にした。
式終了後、「B・B」と記念撮影もするなど、楽しいムードもあった。

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