菓子を通じて地元をPR 喜信堂「星に願いを」、五稜郭タワーで販売 名寄の星空と星型の五稜郭がコラボ

【名寄】

市内西2南6の株式会社喜信堂(坂本和紀代表取締役社長)が製造・販売しているチョコレートクッキー焼き菓子「星に願いを」が、今月26日から、函館の五稜郭タワーで販売される。同タワー60周年を記念しての五稜郭限定パッケージで、坂本社長は「星空の街・名寄と、五稜郭の街・函館の星空が紡ぐコラボレーション。名寄をPRする上で、微力ながら貢献できるのでは―と思っている」と話す。
同社は1931年7月、菓匠喜信堂として創業。61年株式会社に改組。76年新社屋・店舗・工場落成。その後、工場の増築、本社屋のリニューアルなどを行うなど、老舗菓子店として親しまれている。
坂本社長によると、今から10年ほど前、現在の五稜郭タワー社長の中野亘氏が名寄を訪れた際、「星に願いを」食べ感動。ぜひ五稜郭タワーで販売したい―と申し入れがあったが、前社長の意向もあり、見送っていた。
昨年12月、中野氏が名寄を訪問し、五稜郭タワー60周年を記念して、自社ブランドを作りたい―と、オリジナル限定アイテムとして「星に願いを」のOEM(委託した企業が商品を仕入れ、自社ブランドとして販売する仕組み)販売の打診があったとのこと。
今年1月、坂本社長が五稜郭タワーを訪問。「タワーから五稜郭を見下ろしたときに、うちの製品にぴったりだ―と思い、ぜひやらせていただきたいと思った」と語る。
「星に願いを」は、2009年7月7日から販売されている同社の主力商品の一つ。製造機械など全てオリジナル開発。濃厚なチョコレートと相性の良いミルクを合わせ、しっとりとしたクッキー風に焼き上げられ、不思議な食感が特徴。
五稜郭タワーで販売されるのは、五稜郭の夜景と焼き菓子の写真をあしらった限定のパッケージ(6枚入り)で、名寄の美しい星空を表現した焼き菓子と、星型の五稜郭がコラボ。併せて、オリジナルの陳列什器も用意され、試食も行われるとのこと。また、商品購入者には、「星に願いを」の手提げ袋がプレゼントされる。
OEM販売だが、パッケージ表面には「KISHINDO」のロゴ、裏面に製造元の喜信堂の社名や名寄の住所も入れられている。陳列什器も「星空の街 名寄と五稜郭の街 函館の出会い」などと名寄の名が刻まれる。
坂本社長は「創業95年の老舗の菓子屋。名寄をはじめ、地域の皆さまに支えられながらここまでやってこられた。喜信堂の使命は名寄の魅力を、お菓子を通じてPRすることと自負しており、微力ながら貢献できるのではと思っている」と期待を込める。